始まりの出会い
3話目です。ブクマとポイント評価よろしくお願いします。それではどうぞ("`д´)ゞ
目を開けるとそこには大勢の人で賑わっていた。
「えーと、確か教会は真っ直ぐ行ってから右に曲がってっと...」
ネモは待ち合わせの場所を思い出して
急いで教会に向かうとそこには紅い長髪で頭に角の生えた女性が腕を組んで待っていたので
「あの~もしかしてスカーレットですか?」
「そういう貴方は、ラピスラズリ?」
「えーと、その名前だけど使われていて、駄目だったから今の私の名前はネモだよ!」
「はぁ...結構待ったんだからね!なんでそんなに遅かったのよ...って何!?その耳と尻尾!?」
ネモは嬉しそうに、ふんぞり返ると
「フフン!なんと狐だよ!」
「もしかしてランダム...よくあんなのやったわね。βでも失敗した人いたからそんなにいないと思っていたのに」
「いや~私も1回目は失敗して蛙だったよ。」
スカーレットは呆れながら
「それでまたよくいけたわね。普段は心配性なのになんでこういう時はギャンブラーなのかしら?」
「いや~何か出来る気がしたから。私って運がいいから」
「本当に運がいい人はβも当たるけどね」
「もう!それは言わないでよ」
ネモは顔を膨らませた。
「ごめんごめん、じゃあもう行こうか?」
「何処に?」
「決まっているでしょ。フィールドに狩りに行くのよ」
狩り場にはすでに大勢の人で溢れていた。
「やっぱり出遅れていたわね。いや~誰かさんが遅かったからよね...ちらり」
「分かったよ。悪かったって言っているじゃん。それでどうする?」
「ん~じゃあ仕方ないから街を散策するわよ」
「散策って言ってもスカーレッドは色々知っているでしょ?」
スカーレットは困った顔で
「それがね、βテストは主にモンスターとの戦闘やNPCここでは現地人とプレーヤーとの関わりを見るためで、別の場所にとばされたからここでプレーするのは初めてなのよ」
「なるほど...」
「そうだ!支給品確認した?」
「そう言えば、まだだけど」
「選んだ武器と初心者回復薬5つと1000ジルコルそして携帯食糧も入っているから見た方がいいわよ。あそこのベンチで確認しましょう」
「そうだね」
ベンチに座って確認していると
「ん?これ何だろう?」
「ネモどうしたの?」
「何か手紙が入っていたんだけどこれ何か分かる?」
「なんだろう私も見たこと無いけど開けてみたら?」
スカーレットも見慣れないらしく、不安で恐る恐る開けてみたらそこには
これは名前のお礼です
byフィラ
それだけ書いてあった。その後
♪~
「ん?何だろうこの音?」
「音?何も聞こえなかったけどもしかして...フレンドとパーティー申請したからネモは許可してステータス開いてみて」
「うん、フレンド申請...許可。パーティー申請許可。そしてステータスオープン」
ステータスを開くと
ネモ ♀
ハーフビースト(金狐)
ジョブ 見習い Lv1
HP F
MP F
STR F
DEF F
MA F
MD F
AGI F
DEX F
スキル
エンチャント(風)
称号
フィラの寵愛
「称号にフィラの寵愛ってあるよ。」
「タップして効果を見て」
「うん」
フィラの寵愛
対象にランダムな魔法を与える。
好感度上昇
エンチャント(風)
MPを使用して武器や魔法に風を付与することが出来る。多くのMPを込めることで威力は上昇する。
「中々凄いね」
「初期から魔法使えるなんて規格外すぎてビックリよ。βでも見なかったわ。何があったの?」
▲▲▲▲
「ふーん、なるほどね。ネモらしいわ」
「それよりもスカーレットのステータスも見せてよ」
「いいわよ。ステータスオープン」
スカーレット ♀
クォーターデーモン
ジョブ 見習い Lv1
HP F
MP F
STR F+
DEF F
MA F
MD F
AGI F
DEX F
スキル
無し
称号
β版PVEチャンピオン
β版PVEチャンピオン
STRを一段階強化する
「スカーレットも大概だよね」
「まぁこれは頑張って手に入れたものだからね。それにその分色々あったから大変だったのよ」
「CMとか?」
「そうよ。それにネモが来る前に何人も来たから面倒だったんだからね。スクショ撮ろうとする奴もいたし、まぁ許可してないから問題無かったけどね。ネモもそうでしょう?」
スカーレットはLIOのCMに出演している。それはβテスト時のプレーを動画やCMに使われても良いとの契約があったためであり、そのため彼女はその綺麗な外見とβ内でもかなりの実力者であったため、β内では中々人気である。
「うん。スカーレットにも注意されたし、知らない人に勝手に撮られるのは嫌だからね」
「それじゃあ散策の続きでもしようか?」
「そうだね。あっそう言えばどうしてギルドに行かないの?」
「あ~今はやめといた方がいいわよ」
▲▲▲▲
「こういうことよ」
「あ~なるほど、これは駄目だね」
歩いて行くと大きな建物に長蛇の列が出来ていた。
「正直今すぐは何も出来そうにないわね。運営情報だと狩り場は別の場所にもあるそうだけどあそこは今のレベルだとね。毒消しとかのアイテムが沢山無いと駄目だし、それにジョブが見習いのままだと回避もギリギリになるだろうし結構きついわよ」
「そうか~じゃあ今のうちに色々見てまわるのが1番だね」
「そうよ。それに色々調べられるしアナザーとの交流も出来るからいいと思うわよ」
「それじゃあ行こうか!」
「そうね、まずは向こうのお店から見てみようかしら」
「OK!」
私達はギルドとは反対方向にあったお店に向かった。
「ユーロ雑貨店だって」
「中に入るしかないわね」
店の中には行っていくと
「いらっしゃいませにゃ」
猫耳の女性従業員が出迎えてくれた。
「にゃんて言っているわね...にゃんって...ぷふっ」
スカーレットは何故かつぼに入って笑いをこらえていた。
「ここは何のお店なんですか?」
「雑貨店にゃ。調理器具から調合簡易セット色々あるにゃん。それとお客さん達ちょっと近づくにゃん」
私とスカーレットが近づくと小声で
「(女性用の下着まで取り扱っているにゃん。セクシーなのからキュートなものまであるにゃん。御入り用ですにゃん?)」
「「それは結構です」」
「他にも色々あるからよろしくにゃん」
「それにしてもここは人来ないようね」
「スカーレット失礼だよ」
「気にしてないから別にいいにゃん。ここはあくまでも雑貨店にゃん。ユーロ商会は他にも武具店、薬剤店とか色々あるからそっちで売れたら問題無いにゃん。でも買ったくれたら嬉しいからよろしくにゃん」
「すみません、今いいですか?」
「どうしたにゃん?」
後ろを振り向くと白いコートで白髪の若い男性が包丁を持って立っていた。
「この包丁ですがもう少し刃渡りが長くて細いのはありますか?」
「ん~在庫管理するけどなんて言う包丁か分かるにゃん?」
「名前か~刺身とかに使いたいのですが」
「もしかしてそれって柳刃包丁では?」
「え?」
「ちょっと待つにゃん...これにゃん?」
「そうです!これですね」
「1000ジルコルにゃん」
「はい」
「お買い上げありがとうにゃん」
「お嬢さん、先程はありがとう。おかげで助かったよ」
「いえ、気にしないで下さい。同じプレイヤーですから」
「ネモ、この人アナザーよ」
「え?」
(プレイヤー?アナザー?どういう意味でしょうか?)
「凄いんだね。全く見分けられなかったよ。どうして分かったの?」
「服装よ。初期にこんなに豪華な服装する人はいないわよ。それにこの人にカーソル無いでしょ。そもそもプレイヤーなら上に緑のカーソルがあるはずでしょ?まぁアナザーもクエストの時に青いカーソルが浮かぶけどね」
「ちょっといいかな?そのクエストとかアナザーってどういう意味かな?」
「「え?」」
「ちょっと気になってね、差し支えなければ教えて貰えないかな?」
いきなり話かけてきたので驚いてネモとスカーレットはこっそりと
「(スカーレットどうするそのまま答えてもいいのかな?)」
「(見た感じクエストじゃなさそうだし、当たり障りの無い範囲で答えましょう)」
「えーとクエストっていうのはお使いとかモンスターの討伐をしてくださいとかの依頼みたいなものです」
「アナザーは元々この世界にいた人達のことよ」
「なるほど...お嬢さん達ありがとうこれはお礼だから受け取って貰えるかな?」
すると彼は私達にネックレスをくれた。
「いえいえ、質問に答えただけなので気にしないで下さい」
「私は貰うわ。ネモせっかくだし貰ったら?クエストなんだから」
「僕がこれを持っていても宝の持ち腐れだろうし、貰ってくれないかな?」
(ちょっと悪いけどくれるなら)
「それでは貰います。ありがとうございます」
「お礼だから気にしないでね、それじゃあまたね」
彼はそのまま去っていった。
ヘルプ ステータス①
HP~DEXにあたるまで全てランクで表示されているが、HPとMPに関してはゲージで表されているため、消費は分かる仕様になっている。また満腹度もHP、MPの下にゲージで表されておりステータスを開かなくともバトル中は確認をすることが出来る。なおそれぞれ5%を切ると点滅する。