寝息
静かな雨が降る。
遠く離れたそれぞれの夜に。
車が通りを走る音が、
幽かに聞こえるだけだった。
沈黙は柔らかく
そしてゆるやかに。
「ねむいよ」と言った。
「じゃあ寝ようか」と言った。
「まだ、切りたくない」と言った。
「しょうがないなぁ」と言った。
枕と擦れる、小さいノイズで
うずくまる君が
眼にうかぶような。
あと30分もすれば
空は淡く、白むのだろうか。
午前4時6分。君の寝息が聞こえてくる。
今度は僕が、電話を切りたくない番だ。
久しぶりにゆっくりとしていたら
何か描きたくなりました。
駄作ですがお付き合いいただきまして
ありがとうございます。