序章~知らされる忠告と出会い~
初めての作品なので宜しくお願いします!
読んで欲しいので前書きはあまりしたくありません
中身をぜひ読んで評価をください!
もし、明日地球が終わるとしたら
あなたはどんな1日を過ごしますか?
この話は、そんな人たちの残りの1日を
どう過ごしたのかを物語った話
1.終末を知った者
それは澄み渡った空に夕暮れの光が全てを赤く包んでいた。
8月20日、もう少しで夏休みが終わろうとしている。あと数分ほどで6時になろうとしていたそんな時にこんな警報が街中に流れた。
「ザザザザ...明日ザザザ21時20ザザザんせザザザが落ちザザ...地球が滅ぶザザザザ..です」
その雑音の入る聴き取りにくい音からも地球が終わるのだということが分かった。
「明日...」
そんな普通に来ると思っていたものが一瞬にして恐怖へと変わっていった。
-本当なのか...?嘘だろ?
街中を見渡すと、思っていたよりも、静かだった
-なんで、なんで誰も慌てないんだ?!
街はいつも通りの何も変わらない日常を送り続けていた
誰も慌てることもなく、騒ぐこともなく何も無い日々が。
道路には車が行き来し、空には飛行機が飛び、街には人が歩いている
学生は楽しそうに笑い会いながら帰っている
夕日の光がその全てを照らしだし、映る全てを幻想的に見せていた
-明日滅ぶかもしれねぇんだぞ?!!
夢ではないのかと思える程に誰もがみな変わらずに今日という日を送っていた。
「...なぜ?...」
もう少し慌ててもおかしくないのに、いっそ大慌てして渋滞がおきても...
......もしかして...?
考えたことを確かめるために俺は友人に電話してみることにした
「お〜う!なんだ和人?珍しいな〜笑
恋バナか?そうだろ?なぁなぁ〜笑」
そんなアホ丸出しのような事をいってきやがる
さすがだなぁ〜と思いながら俺は聞いてみることにした
「お前、さっきの警報聞いたか?
明日地球が滅びるっていう話
お前は信じるか?」
と、いった。
すると、
「はぁ?なんだそれ?お前俺より馬鹿になったのか?笑
そんなの流れてねぇ〜よアホ
あ〜テレビか?
でも、そんなんあってたっけ?」
....やっぱりだ
思っていた通りだ
警報なんて流れてない
聞こえていたのは俺だけだったのだろう
「いや、なんでもない。
ただの勘違いだったみてぇだ」
そう言った
「お、おう、それじゃあな〜」
そして、俺は電話を切った。
時刻はもうすぐ20:00と言ったところだ
本当に何も変わらない
ーいっそ自分が聞いたことなんて嘘で、何もなく進んだほうがいいんだろうな
そう思いながら次の日が楽しい日であることを想像していた。
しかし、もし本当に明日が最期だったとしたら何をするんだろうか?
好きなものをいっぱい食べるとか?
大好きなスポーツやゲームをするとか?
好きな人に告白とか...?
自分で照れながらそんな事を考えていた。
ー結果普通通り、いつも通り過ごしてくのが一番なんだよな。
そう整理した所で22:00を回ったのでね ることにした。
明日、明日で全てがオワル?
そんな感覚など微塵もなかった
夢
「お前は信じているか?」と誰かが話しかけてきている
「何のことをだ?」
「明日、明日が最期になるってことをだ」
「信じてはいるが、信じるつもりは無い」
「そうか...お前は明日が最期だったとしたら何がしたい?」
「...ヒーローにでもなりたいかな?」
「本心ではないな」
「なら俺はなにをしたいんだ?」
「それは自分で見つけ出すべきものだ」
「はぐらかすなよ」
本当は自分のしたいことが全くというほどなかった
だから、何がしたいかも分からなかった
そこで光が差し込んできて
8月21日
今日が来た...
それはもう、最悪の目覚めだった
全てが暗く見え、朝なのに夜のような暗さに思えた
時計を見ると10:00を回っていた
「もうこんな時間か...」
もうすぐ地球が滅ぶらしいのだが...
ーやっぱり嘘だと考えても怖いものは怖いよな
まだ誰も知らないようで、みんないつも通り部活に行こうとする学生、週末だというのに仕事へと向かう大人、仲良く遊んでいる子供、誰も恐い顔せず今日を生きている
「やっぱ、おかしいのは俺だな」
そう思い、忘れようとした...
その時だった...
「【緊急警報】【緊急警報】隕石がおよそ9時間後にロシアのモスクワ周辺に落ち、その約5分後に日本に衝撃が到着する模様。
21:30には世界全体に衝撃が走るよもうです。
繰り返します...」
という、放送が全国で流れた。
ーあと、9時間後に隕石が落ちる...だと?
途端に周りは大きな音を立て動き出した。
どこに行けば助かるかも分からない人たちは、今日をどう過ごすのだろう。どうすれば助かるのだろうか。
助かるなどというちっぽけな希望がある事に期待している僕は、本当に弱っちいのだろう。
このまま終わってしまえばこの不安も消えるだろう
このまま消えても何の後悔も残んないだろうしいっそ消えないかなとそう考えていた。
ー5時間前
もう少しで終わりなんだ
死ぬ時はこんなに簡単に来るものだと思えた
このまま死んで行くことに何の不思議も持たず、抵抗すらもする気はなくなっていた
どこに行っても死ぬのは決まっているのに逃げる必要もなにもないからだ
その瞬間、僕の頭の中にズキンと痛みがはしった
頭に何かが流れ込む
これは昨日見た夢だ
「俺は何をしたいんだ?」
残り時間がなくなって行く中でそのことが頭の中をぐるぐると駆け回っていく
明日がくればこんなことは考えすらしなかっただろう
時間がなくなった今だからこそ、そのことにすごく悩んでしまう
最後...最後くらい...
ー諦めることを諦めたいな
過去
俺はこれまで全てを諦めてきた
なにをするも全て諦め続ける
小学校では野球をしていた
40回くらい打席にたって1本だけヒットを打ったことがある
それ以外は全て三振やフライでoutばかり
期待などされてなかった
その1度打ったのは地域の大会の決勝で友達が怪我をして、自分以外出場できる選手がおらず、しょうがなく出たものだった
ーどうせ無理なら
そう思い目を瞑って打ったその1本が決勝点へと導いたのだ
だが、僕はこれが神様が最後にくれたものなんだと思い、やめた
中学の時はサッカーをしていた
サイドバックというポジションをしていたが、大体は相手から簡単に抜かれて、気づいた時には決められていることが多々あった
中学3年の初めて、新しく入ってきた1年生にポジションを取られ、取り返す気力もなくやめることに決めた
高校受験も行きたいところはあったが、可能性が低いと言われたため、近くの私立高校へと進路を変えた
高校では、恋を覚えた
初めて好きになった人がいたのだ
自分が初めて頑張ろうと思えたことに驚きを隠せなかった
だが、友達がその人のことを好きになっていることを聞き、争いたくないし、幸せになってくれるだろうからと思い、諦めた
諦め続けていた自分を変えたい
本当は、好きな人と一緒に花火見たり、スポーツで結果を残したかった
ー今、自分が諦めようとしていることはなんだ?
ー生き残ること
ーなら、それを変えるためにお前は何が出来る?
確かにそうだ、俺には力がない
なら、力がないなりにできることは?
今の社会なら誰にでも届けられる
LINE、Twitter、Facebook、電話やメール、どこにでも届くじゃないか
なら、なら、なら...
自分の周りにはどこに行けばいいのかわからない人々
もう助からないと悟り、死を受け入れている人
この人たちに大声で叫んで見れば、変な人と思われても載せられるはず
覚悟を決め、息を大きく吸い込んで...
「みなさぁぁぁぁん、まだ可能性はありまぁぁぁす!」
それと同時に周りが声を荒々しくあげ行ってくる
ーもう死ぬしかないんだよ
ー助かる方法を知ってるのか?
ーお前なんかに何が出来る?
その一方では予想通り動画を取り始める人もいた
「俺の言う通りに動いてくれればきっと助かります
けれど、時間が足りるかわかりません
地球を、全人類を救うためには、全ての国の力を集めるんです!
全ての国の人々に声をかけるんです
今こそ全員で力を合わせるべきでは?と
今ならまだ間に合うんだと」
その言葉に対する反応は想像と違っていた
慌ただしかった周りが1度静まり、ザワザワと話し出す
ー無理に決まってるだろ?
ーその声が誰に届くんだよ!
などという
今現在動画を載せた人がいれば少しは変わるかもしれないがなどと考えていた
すると、人盛りの中から一人の人が出てきた
「俺に協力できることは全て協力してやろう
お前のその熱意に感激した
そう簡単にあきらめられねーもんな」と
その人の名前はクール・シートゥ・トレジャー
全ての国をわたり、国の紛争を5つおさめ、発展途上、後進国のめまぐるしい発展、農業に革命を起こし、スポーツでも数々の記録を収めていた
ーなぜそんな人がここに?まぁ、そんなことよりも
「なら、お願いします!
まずは、ロシア、アメリカ、フランスとの連絡をとれますか?」
「なぜ、その3国だい?」
「核の保有数が最も多い3国だからです
アメリカ、ロシアにおいては1000を未だに上回る量を作っています
それをこの隕石に当てればどうにかなるのではないかと」
「なるほど、なら、その3国に連絡しよう
そして、日本の大統領にもだ」
「ありがとうございます」
なんて信用できる人なんだと感心していた
時刻はあと3時間を切っている
ーもっと早く動いていれば...
次は...
「和人くん!」
振り向くと...知らない人だった
「和人くん!私だよ、わ、た、し
わかんない?」
全然覚えてないがまぁ、知ってるというしかないな
「あぁ、なにしてるの?
今忙しいからできれば離れててもらっていいかな?」
「名前で呼ばないってことは忘れたのかなぁ〜?笑
私だよ、工藤与一だよ」
くどうよいち?...あぁ、思い出した
昔、俺が好きでずっと話しかけてた
でもなぜ俺に?
それもこのタイミングで?
どうだったでしょうか?
これから新しく出てきたヒロイン!(工藤与一さん)の物語をこれから書いていきます!
これから先この隕石とどう向かっていくのか考えるだけで楽しみです
ぜひ続きも読んでみてください!
あ、あと感想もよろしくお願いします