あらすじ詳細
※応募規定にある『完結までのあらすじを1000字以内』という部分の掲載で御座います。
多少のネタバレを含みますのでご了承下さい。
都内の高校に通う八神蒼椅はある日、不思議な音楽CDとウォークマンのセットに出会う。
そして電源を入れ曲を聴き始めた瞬間、夢の世界へと足を踏み入れてしまった。
やけにはっきりとした『夢の世界』。
そして喉が渇いた彼は頭の中で飲み物を想像し、次の瞬間には目の前に想像通りの飲み物が出現する。
驚きを隠せない彼は次々と『具現化』の検証を開始する事となる。
その中で彼は気付く。
『現実に存在しない物』でもイメージ次第で『具現化』する事が出来るという事を。
有頂天になる蒼椅だったが、ある日不思議な少年サキチと出会い『ダイブ』に付いての説明を受ける事になった。
そして最初の『アトラクタの箱』を開けた蒼椅は失った記憶の断片を手に入れる事になる。
最初の『アトラクタの箱』に入っていた『記憶の断片』。
それが『本当の母』の記憶だと気付いた蒼椅は、それ以外の『記憶』を探すためサキチ、ピナと共に幾度と無く『ダイブ』を試みる。
その中で『記憶の断片』に残っている記憶と『記憶の守護者』との関連性に気付く蒼椅。
二番目の『アトラクタの箱』を見つけ出した蒼椅の前に現れたのは、恐ろしい形相の怪物。
何とか具現化能力を駆使し倒した蒼椅に戻った記憶は『本当の父の記憶』だった。
蒼椅は徐々に『忘れてしまった記憶』を呼び覚ます事に恐怖を感じる様になる。
母だけでは無く、父も『本当の父』では無かった。
では麗佳は?麗佳も自分の本当の妹では無いのか?
俺は一体何者なのか?
全てが信じられなくなった蒼椅の前に、再び謎の少女が現れる。
彼女はそっと蒼椅に告げる。
彼の過去の『秘密』。
彼が―――八神蒼椅が―――『幼児虐待』の過去を持ち、瀕死の重体を乗り切り、一命を取り留めた『過去』を。
『記憶を失っていた理由』が脳の記憶媒体の『損傷』だと言う事を。
そして蒼椅は自身の『記憶』に立ち向かう。
一体自分は何をされてきたのか。
本当の家族は今どうしているのか。
何故、俺の事を『殺そう』とまでしたのか。
それら全てを解決し、受け入れ、強くなった蒼椅を『今の家族』は変わらぬ笑顔で受け入れてくれた。
人は『過去』を受け入れなければならない。
きっとそうやって『強く』なっていくものなのだ。
彼はそう願い―――。
―――今日もまたサキチらと共に『ダイブ』を敢行する。
以上で『第一章 真性異言のヘミシンク』32500文字での本文掲載、
『間章 疑似科学のイントロダクション』での『登場人物紹介』『用語説明』『あらすじ詳細』の本文外掲載が終了となります。




