第5話 万能人形クリちゃん
目が覚めると栗色の髪の毛の天使が居た。
天使って洋服着ないんだね。
父さん、母さん、今から俺もそっちに逝くから。
「ご主人様!!!!しっかりしてください!!!現実ですよ。私です。ご主人様のメイドです!!!名前はまだありませんけど・・・・。」
昨日は俺何したんだっけ?
確か酒場でメイの魔道人形の話を聞いて、盗みにはいって・・・・そして・・そして・・・!!!!
そこで全てを思い出すパル。
「あぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!そうだよ!!!魔道人形だよ!!!アレからどうなったんだ?ってかここどこだよ?」
辺り一面は森・・・森・・・・森。
「ココはソラエルの街から西に進んだ所にあるマハランの森です。」
「なんでこんな所に?」
「ご主人様が気を失ってスグに研究所に襲撃がありまして・・・」
・・・・・襲撃?
なんで?誰が?何のために?
「犯人を捜すにも青髪が街ごと吹き飛ばしてしまいまして・・・・」
「そ・・・そっか。そりゃ仕方ない。」
本当はもっと詳しく聞きたかったが弱肉強食なこの世界。
栗ちゃん(仮)も只者ではないと俺の勘がいっている。
逆らうのはマズイ。
今は聞き流せ。
「取り敢えず近くの街に避難しましょうか。この森の魔物程度なら私一人でも十分対応できますが、万が一と言う可能性があります。」
因みにこのマハランの森は上級冒険者でも命を落としかねない危険な森として有名である。
やはり俺の勘は正しかった。
「そうだな・・。取り敢えず街に行こうか。他の二人はどうしたんだ?」
「その・・・爆風で何がなんだか分からなくなってしまって・・・・・はぐれてしまいました。」
申し訳なさそうに言う栗ちゃん(仮)を攻める気にはなれなかった。
そして三人そろうとまた俺の寿命が縮まりそうなのでかえってこれでよかったのかもしれない。
「そうか。それは残念だが生きてるんだろ?それならまた会えるさ。」
「はい。生命反応はあるので生きているとは思います。」
嬉しいのか嬉しくないのか微妙である。
「あと・・・その・・・お願いがありまして・・」
金か?まさか命か?
パルのそんな最低な考えとは裏腹に彼女のセリフは謙虚なものだった。
「私にお名前を付けて頂けないでしょうか?」
「な・・・名前?」
「はい。私達は起動したばかりの魔道人形。名前が無いのです。」
「うーん・・・そだなー・・・・・クリスってのは?」
軽ーく返事をして適当に名前を付けるパル。
『栗ちゃん(仮)』と心の中で呼びまくっていたので『クリ』だけは外せなかったとか言ったら殺されるだろうか・・・
「『クリス』!!!素敵な名前です!!!ありがとうございます。これからも精一杯ご主人様に尽くさせてください!!!」
名前をつけただけでこの喜びよう。
なにか取り返しのつかないことをした気がした・・・・。
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
「ご主人様捕まってください。まず近くの街に避難しようと思います。歩いて行けば一週間はかかるので空を飛んでいこうと思います。安全ですしね。」
歩くのは正直ごめんだったので素直に従う。
「コレでいい?」
全裸の少女にしがみつく男。
犯罪の臭いがした。
「振り落とされないようにしっかり捕まって下さいね!!」
一瞬にして上空2500メートルの世界へ・・
東の方のソラエルがあったと思われる場所だけ大きな穴があいていたが見ていないことにした。