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嗚呼!勘違い!

「地球人って、魔法とか気功波とか……」

「撃てません。」

「機動兵器!……そう!モビルスー…」

「ないです。」


いろいろ聞かれたが、俺はどうやらとんでもない勘違いを基に召喚されたらしい。

まぁ我が国のアニメ、特撮などのフィクションは細かいとこまで設定されていて、最近では動く実物大ガ〇ダ〇までできてた位だ。勘違いされてもしかたがない……。


だが、仮にも国防、軍事に関わる者がそれでいいのか?


「で、地球に帰してほしいんですけど。」

「……。」


まぁ異星から戦士を召喚したが大間違いでした……では処分は免れないだろう。

何かかわいそうになってきた。


社畜&独身の自分としては違った生活に興味はあるが、地球の家族に心配をかけるのは避けたい。

こんな俺でもいなくなったら、親兄弟は必死で探すだろう。戦って死ぬなどもってのほかだ!


ナ〇キス〇ルくんや鈴〇悟さんのご家族も彼らを必死で探し、心を痛めているだろう。

そう考えるようになってから異世界転生ものは読まなくなるまでではないが、少々苦手になった。


さて、肝心の俺を召喚した理由だが……。


おとなり(といっても千光年単位の距離)の星系と戦争になりそうだから。

軍事力で圧倒的な差があり、開戦したらアウトだそうで……。

そこで『魔法と超科学の星』である地球から戦士を召喚しようとなったそうだ。

俺を召喚したのは情報収集のためで、優秀な戦士や技術者の情報を得て、今後の方針を立てるためだそうだ。


『つまり誰でもよかったってことか。ちょっとは期待したんだがなぁ。』


今のところ、常駐の諜報員を入れるための環境面、安全面の調査が終わっただけで文化等の情報収集が進んでいなかったためのミスらしい。先行の調査員を何名か地球に潜入させているそうだが、まだ活動は本格化していない。


「いろいろ間違っていますが、どこからの情報ですか?」

「トークォで地球文化が大変話題になっており、そこから……」


トークォというのが件の敵国。その敵国の情報って……。しかも間違ってる。

オタク情報ダイスキの外国人でもこんな間違いはしないのではないか?


ちなみにこの星はサーカ。どちらも「大地」を意味する言葉らしい。


「とにかく私ではお力になれませんので、地球に帰してください。というか、地球人には宇宙での戦争の知識はありませんよ。」

「そこをなんとか……なりませんでしょうか?」


太めの科学者風の男が身を乗り出しながら言ってくる。顔が必死だ。

サーカ星人の容姿は地球人と大きくは変わらない。肌の色はわれわれ黄色人種とほぼ同じで、違うところと言えば耳がとがっているところ位だ。簡単に言うとエルフの星というところか。


「いや、戦争などできませんよ。私は一般人ですので。」


その場にいる全員の顔が真っ青になった。一人美魔女の軍人さんだけは表情が変わらない。

……あまり絶望させると腹いせに殺されるという可能性に気づいたので話題を変えることにした。


『どうする?』

『上に知られないうちに……』


とか、何か物騒な会話も聞こえてきたし……。

ここでやっと気づいたのだが、自分、サーカ語を話してないか?

よくある異世界転生特典か? 

まぁ、何らかの学習装置とかで科学的に言語知識、能力を植え付けられたんだろう。


「ところで、どうして戦争になりそうになっているんですか?」


とりあえず話題を変えて時間を稼ぐ。その間にどうするか考えてみることにしよう。

さて、突然の異星界召喚。どうも戦争に巻き込まれそうな主人公です。

あまり乗り気ではないですが、宇宙での冒険への好奇心が彼を揺さぶっています。


さて、彼はどういう決断を下すのか?


次回 「銀河の歴史」


ぜひ、お読みください!!

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