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もふもふの星

獣人の惑星。名前はクァイド。 

町並みは地球の中世ヨーロッパの田舎町のような感じ。

豊かな緑と低くなだらかな山脈。

海には魚や水棲哺乳類等が多数生存し、それらがこの星の主な食糧源となっている。


「いわゆるナーロッパと思っていただければいいです。」


メーダよ、お前なんでそんな言葉知ってるんだよ。


残念ながら魔法はない。


豊かな自然を生かしての農耕中心の産業形態だったが、サーカ、トークォらと交易を始めた結果、傭兵をはじめ各種人材を各地に送り出すようになった。

獣人ならではの身体能力と高い知能、機械への順応の早さ故だった。


人(?)がらも優しく、礼儀正しく協調性も高い。

絵に描いたような善良な種族だそうだ。

見た目も美男美女が多い。しかも、もふもふ♡ どの職場でも人気者になっている。


トークォとの戦争の時も獣人の傭兵がいたそうだが、宇宙服にヘルメットなので全く気が付かなかった。


奴隷として獣人を売っているのか、と思ったがそうではない。サーカにおける獣人たちの扱いはサーカ人と対等らしい。


一方、気位が高く好戦的なトークォでは獣人は軽んじられているそうだ。

見た目の問題もあるだろう。

サーカ人がエルフ顔なのに対し、トークォ人はドワーフ風のいかつい感じである。(女性には会ったことがないので知らない)


獣人の見た目はサーカ人に近く、トークォ人とは合わないのかもしれない。


最近は自動学習装置により短期間で各種技術が学べるので傭兵でもなんでもサーカに来たがる獣人は後を絶たない。


自動学習装置は記憶操作の応用でできたシステムだそうだ。

元は戦闘や悲惨な事故で心に傷を負った人のケアのために開発されたとの説明だが、実際はどんなもんやら。

洗脳にも応用できるだろうし。ちょっとサーカに対していい感情を持つような情報をまぜまぜしているという可能性も…。


考えても仕方ない。おれも各種知識、技能を自動学習装置で学んだんだから。


メーダが傭兵ギルドで獣人の傭兵との契約を済ませている間に、俺はドラゴン娘たちと町の見物に出かけた。

自分も立ち会うつもりだったが、メーダが一人でやると言い張るので任せることにした。


「ギルドって言葉、この星にもあるんだ…。」


広めたのはトークォ人らしい…。しかも、公的呼称になってる…。


街中には猫耳、兎耳、犬人、狼人と多様な獣人がいる。

ちょっと離れた川辺にはリザードマン、海辺にはマーメイド、サハギン。山中にはインセクター(昆虫人)もいるとか。

獣人なので身体能力はとてつもなく高い。知能も高く機械への順応も早い。勇猛で優秀な戦士だ。

露店で買い食いしながら街を散策する。物は豊からしい。通行(獣)人の様子を見ても一般庶民の幸福度も高そうだ。


「魔法はないって言うけど、この星の住人たちかなり魔法力高いわ。」


クージョの声や表情に警戒の色が見える。


「この魔法力で魔法が発展しなかったっていうのは不自然よねぇ。」


アーザが言う。マミヤは何も言わないが、周りを警戒しているのは分かる。

ノーダは…買い食いに夢中だ。


多種多様な種族が一つの町に住んでいる。それなのに平和だ。普通なら種族同士の争いがあってもおかしくない。

なのにどの種族間にも争いはなく、平和なのだそうだ。

人間に対しても友好的だ。信じられないくらい…。


「ウサギちゃんとオオカミさんが仲良くって…。平和なのはいいことなんだけど。」


統治者が優秀なのか?

不自然な、それこそナーロッパのような作られたような世界に感じてしまう。


彼らを傭兵として迎え入れても大丈夫なんだろうか?

サーカやトークォでの実績があるから大丈夫と思いたい。


だが、魔法という新たな視点から見ると彼らに小さいながらも疑念が生じてしまう。

何か秘密がありそうだが、それが俺たちに危険を及ぼすかはわからない。


「まぁ、実際に人柄とかを見てからかな。」


いや、獣柄…?なんて言えばいいんだろう。

もふもふの星の獣人は高い能力と魔法力を持つ優秀な傭兵だった。

友好的で礼儀正しい彼ら。

突然、矢上たちに接触を試みる獣人が現れた。

その目的は?


次回『のじゃロリ参上!』

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