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帰還

あっさり地球への帰還を許された理由は、


・実は地球には特別な技術がなかったのが自分の召喚でわかったこと

・トークォが今回の戦争で一気に弱体化し軍事上の脅威がなくなったこと

・人気の軍人は政権の脅威となること(野党には俺を政治的に利用したい者もいるとか)


「……そんなところだろうと思っているんでしょう?」


厄介払いしたがっている感じの軍人が多い中、ヨーダ中将だけは好意的な態度をとってくれている。

しかも、俺と地球を持ち上げること持ち上げること。


「まぁ、あなたと敵対するより協力していく方がいいのは間違いないわ。もちろん地球とも。でも欲をかきすぎると碌な目にあわないことも分かっているし、地球との交流もまだ時期ではないことも分かっているわ。」


『稀代の名将』と友好関係にある軍首脳という立ち位置が欲しいのか……。

まぁ、軍事的危機の時にも彼女が大絶賛するところの『黒髪の大提督』が助けてくれる……という安心感は権力維持には大きな助けになるだろうし。


「まぁ、他の将校がそっけないのはあなたと接触することによって政府に睨まれたくないからなのよ。嫉妬も確かにあるだろうけど、そのへん彼らの立場を分かってほしいわ。」


なぜ宇宙艦隊戦未経験の自分に指揮を任せたのかも聞いてみた。


「主力艦隊があの戦場の近くにいたのは気づいていたんでしょ?」


……気づいていませんでした。が……


「捨て駒にされる可能性は考えていたよ。」


「作戦を知って大丈夫だと思ったんで、こちらは引きあげたってこと。」


美魔女スマイルもあって内心は読み取れない。そもそも質問に答えていない。こっちもだけど。


『まぁ地球に帰るんだから関わりもなくなるだろうから……』


と自分を納得させることにした。


いよいよ俺と美女3人で地球への帰還することになった。

艦運用の大部分はメカニックロボット(通称メカロボ)で行えるので特に新しいクルーを募集することはしなかった。


しかし、メーダたちは国に残ったら救国の英雄ということで厚遇されそうなのに……。

危険な戦闘に駆り出されたことからも、いろいろと事情があるんだろう。


ノージたちが地球で各種データや友人知人、会社関係者の記憶等をいじってくれたんだから焦って地球に戻ることはない。

少し宇宙旅行を楽しんでから帰ることにした。

美女軍団は早く地球に行きたがったが、俺の命令に従うということで乗艦を許可したので却下。


ぶーたれるかと思ったがそんなこともなかった。

ノージたちが地球に行った際、数千冊のマンガ、数千本のアニメDVDを仕入れてきていたのだ。

なんと、いくつかのアニメのサブスクまで艦内で見ることができるようにして、女3人でわいわいがやがや楽しんでいる。


『俺の補佐はどうなった?あと、料金はちゃんと払ってるんだろうな?』


まぁ、査問会のころに比べれば3人とも明るくなってよかった。たぶん何か抱えていたんだろうけど、それはいつか話してくれるだろう。

いよいよ、出発の時が来た。サーカの首脳陣主催の送別会を終えて、艦に乗り込んだ。


乗組員は艦長(提督)の俺

副長・戦闘担当 メーダ・ルダス

航海・機関担当 ノージ・シンセ

整備・補給担当 ビース・シンセ


4人だけと心もとないが、あまり多くの異星人を地球に連れて行くのは避けたかった。

実際、異星に住むことによって心身に悪影響が出る可能性もあり、それでトラブルになっても困るし。


艦の運用についてはメインコンピューターが補助してくれるし何とかなる。

日常のメンテナンスはメカロボで十分だ。


召喚された時は意識がない間にサーカに着いたため、今回が実質初めての宇宙旅行だ。

副長であるメーダが発進準備完了を告げる。


「〇マト、発進!」

「え?艦名、ヤ〇トにするんですか?」

「ごめん。言ってみたかっただけ。」


きちんと艦名決めとけばよかった。

だが、俺の頭の中ではあのメロディーがフルボリュームで鳴り響いている。


かくして、俺の新造宇宙戦闘空母はサーカを後にした。俺が召喚されてから6か月後のことである。


『さらばサーカよ。旅立つ船は…艦名ホントどうしよう…。』

地球への旅が始まる。

人類が初めて経験する異星への旅。

そこにはなんと、魔法使いがいる…?


次回『魔法使いの星へ』

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