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テンプレ追放…ではないようだ

三人称一視点を使ってみようと書き始めました。おかしなところがあれば指摘お願いします。週一投稿の予定です。

「すまないが、君を追放する」


そんな一言とともに、私は追放された。


「何故だ!? 私は役に立っていなかったのか!?」


「そのことなんだが……お前が頑張っていたことも知っている。しかし、ここからの戦いは苛烈だ。お前のために行っているんだ。聞いてくれ」


「そうですよ。貴方は弱すぎます」


■■■


そんなこんなで追放されてしまった。雑だろ? 私もそう思う。

私の名前はレヴィーナ。ピチピチの18歳だ。成人してから3年間ほど勇者パーティーの前衛をしていた。そう、今までは。


今はただの一般Dランク冒険者だ。あまりの没落ぶりに笑えもしない。なんだよ、戦いが苛烈になるだとか、弱すぎるとか。今までだってそうだっただろう。一緒に乗り越えてきた中じゃないか。けっ。

ちょっと泣けてきた。こんな日はやけ酒だ! 酒いっぱい買ってかえろっと。


……そういや私、今一銭も持ってないんだった。く、こんなことなら餞別にくれようとしたものをもらっておけばよかった。愛剣と軽装しか持ってこなかったのが間違いだったようだ。


■■■


その頃一方勇者パーティー


「うっうっう。あいつがいねえと元気が出ねえよお」


酒場に浸り咽び泣くおっさんが一人。勇者パーティー武闘家、グリムである。筋骨隆々のスキンヘッド大男がわんわん泣いているさまは、なんとも滑稽だ。


「こら! そんなに飲まないでください! 悲しいのはわかりますが、お姉様のためなんですから!」


「だってよお、エスメル。大事な大事な娘がいなくなっちまったんだぞ!? 泣くしかねえだろうが!」


「全く、酒飲みの戯言はやめてください。お姉様は貴方の娘ではないですから」


そんなグリムを罵倒しつつ慰める少女、エスメルは勇者パーティーの僧侶である。小柄ながらにも豊満なブツを持っている。若緑の長髪がなびく可憐な少女だが、少々毒舌気味である。


「ほら、勇者様。貴方も貴方でメソメソしないでください! 提案したのは貴方でしょう!?」


「でもぉ、一緒にいれなくなるのはさみしいよぉ」


「仕方ないですよ。あのままパーティーにいるとお姉様が死んでしまいます」


「うぅ……」


そう、なんとレヴィーナは本当に弱くて追放されたのだ。

そして、そのことを提案したのは勇者アーウィン。レヴィーなの幼馴染である。一般男性の一回りほど大きな身体でサラサラの金髪が特徴的な美形だ。ただし今はギャン泣きしていてお世辞にも美形とは言い難い。


「昔はあの子のほうがてめえを引っ張っていたのにな。……それは今でも変わってなかったか」


「そうですね。優柔不断な勇者様の代わりにお姉様が指揮を取っていましたから。これからはしっかりしてくださいよ?」


「頑張ります……」


■■■


「ふわぁあ」


なんとか持ち物を売って、なけなしの金で宿に泊まることができた。しかし、このまままだと明日の飯すら食えやしない。

まあ、ふてくされていても仕方がない。今日からDランク冒険者として新たな人生を送るとしよう。


見慣れた道を抜け、王立冒険者ギルドに向かう。ここは、王都アレクトール。私の出身地、デボ村の東にある城下町だ。もちろん王城の。


「っと⋯⋯着いたか」


そしてここが目的地、王立冒険者ギルドだ。初めて見れば驚くほどの大きさだな。私も、昔はこれから始まる冒険に心が踊ったのだが⋯⋯。今日の心持ちとは大違いだ。


「ようレヴィーナ、今日はあいつらと一緒じゃないのか?」


「いや、ちょっとな。ガルバン、ソロでも受けることができるクエストはないか?」


こいつはガルバン。ギルドの受付の気の良いおっちゃんだ。ギルドマスターのような風貌をしているが、ただの飲んだくれだ。いつも酒臭い。


「ソロだぁ? お前ソロランクいくつだ?」


「⋯⋯だ」


「あ? なんだって?」


「Dランクだと言っているんだ! 言わせるな!」


「そ、そいつぁすまねえ。Dなら⋯⋯これくらいがいいんじゃねえか?」


そう言って一枚の紙を差し出した。どれどれ? ふむ、ヒール草採取か。モンスター討伐ですらないのか? いや、ソロだとどこまでやれるか怪しいな。まずは肩慣らしといくか。


「で? 受けるのか?」


「ああ、このクエストを受けよう」


■■■


そうして私は、城下町東門へと歩き出した。大通りを歩いていくと、東門へたどり着く。門を抜けると、鬱蒼とした森林が見えてくる。城の東には、アレクト大森林がある。モンスターも弱く、低ランク冒険者にうってつけな場所だ。まあ、私も低ランクなんですけどね。


「お、あったあった」


ヒール層を見つけた。早速採取しようとしたところ——


ガサガサッ!


周りの茂みが揺れた。


ぽよっぽよっ


 スライム が あらわれた!!


何だ、スライムか。剣に手をかけ、そのまま一閃。スライムなら私にでも倒せる。おっと、忘れないうちに素材を剥いでおこう。そうして、振り返ると——


普通にスライムが生きていた。何ならピンピンしている。


「なっ、なぜだ!?」


剣で切ればスライムは弾ける。当たり前のことだ。しかし、今目の前でおかしなことが起きている。スライムはそのまま私に突進してきた。みぞおち辺りに当たり、数メートルほどふっとばされる。


■■■


一方その頃勇者パーティー


「お姉様、大丈夫でしょうか。あの様子じゃ私が身体能力上昇の魔法をかけていることを知らない様子でしたし」


「ガハハ、大丈夫だろう。アイツは慎重なところがあるし、最初の方はきっと森でクエストでも受けているさ。森にほとんどモンスターはいない。せいぜいスライムとゴブリンくらいだろう」


「そうですね。いくらお姉様でも、スライムに負けることはないでしょう」


勇者パーティーはレヴィーナのことを熟知していたようだ。しかし、 強さを少々買いかぶっていたようだ。


■■■


痛い。非常に痛い。痛みで冷静になるほど痛い。私って、こんなに弱かったのか。いや、落ち着け。一撃は与えている。もう一撃ほどで割れるだろう。相手はスライム一匹、しっかりと攻撃を引き付け⋯⋯ここっ!

スライムが水打風船のように爆散する。スライムがいた地面を見ると、そこかしこに爆散した肉片が散らばっていた。


「スライム、超強かった⋯⋯」



最初三話は三日連続投稿します。お楽しみに。


読んでいただき、ありがとうございました。

自分のモチベになるので、ブクマと評価、お願いします。

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