表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

「恥ずかしがり屋の子が趣味のあう相手を見つける話」

作者: 結晶蜘蛛


「うひひひ……」

「さすが、姉御っす!」

「姉御の一睨みで相手は逃げていったすよ!」


 みんなが私をたたえてくれるけど、すごく恥ずかしい……!

 いや、たまたま道を歩いてて、こっちに突っかかってきたからそっち見ただけなんですけどね……。

 私、そんなに目つきが悪いのでしょうか……。 

 昔から目つきが悪くて、普通に見ただけでにらんでると勘違いされやすいんです。

 あんまり怖がらせるのも悪いので、目を伏せてたんですけど、そのせいで姿勢が悪くなって、なおさら悪い印象を与えるようになったみたいなんです……

 そのうえ、埃に弱いからマスクをしているせいでなおさら人相が悪く見えるみたいで……。

 そのせいかガラの悪い生徒に祭りあげられることになりました……。

 ちょっと、からんできたところを倒しただけなのに……。

 みんなのイメージを壊すのも悪いから、こういうことしたくないの言い出せない……。



 趣味のこともそうなんだけど、私は映画が好きなんですよ。

 特に映画館で見るのが好きで、そのほうが迫力があって全身で映画を感じられて好き。

 ラブコメ系の映画が好きだけど、わざと決めずにランダムな映画を見に行くことも好きなの。

 外れも多かったけど、当たったときがとても楽しいのです。

 でも、あの子たちが期待しているイメージと違うから言い出せないのです。


「あの、もしかして……」

「っ!」


 驚いて頭が真っ白になりました。

 声をかけたてきたのはクラスメイトの子でした。

 どうやら彼も映画好きらしく、同じ映画を見ていた私に気づいて声をかけてくれたみたいでした。 

 初めは怖がっていたようでしたが、映画のことになると話が弾んでいきました。

 私も初めて映画の感想を言える相手ができたので、うれしかったのです。


「うへへへ……」


 それ以来、一緒に感想の言い合いをするようになりました。

 彼はマイナーがホラー映画をよく見るようで、私も知らない映画をよく知ってました。

 今の学校になって以来、映画の感想を言い合える相手もいなかったので、すごく楽しいです。

 でも、私と友人であることが判明すればあの人にも迷惑がかかるし、ほかの人にも迷惑がかかる……ばれないようにしないと……。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ