第二章 魔女の思惑、盗賊の夢 ーダンジョンの守護者ー
マリー達のいる大部屋を抜けたアマネは長い廊下を走っていた。
迷路は先ほどの大部屋前までだったようだ。
遠くには同じように大部屋の扉がある。
距離は離れているが確かに感じる。
あの中にいる気配は、今日ダンジョンで見た中で最も強い者だ。
おそらくはこのダンジョンの最高戦力だろう。
そいつを倒してこのダンジョンを攻略する。
最期の功績としては中々のものではないだろうか?
最初はとるに足らないと思っていたこのダンジョンも、自分の自慢の配下達をもってまだ攻略には至らないほど成長した。
私の力が全盛期より衰えていることを加味しても、以前攻略したダンジョンより格段にレベルは上だろう。
「ゲホッ、ゴホッ‼︎
急がないとねぇ。」
長い長い廊下をようやく走りきったアマネは大部屋の扉を勢いよく開けるのだった。
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時は少し遡り、コアルームでは…
「マリーが突破されるにゃ!
やばいにゃぁ‼︎」
シャボンが大いに慌てていた。
サーチバット達の映像や、配下達からの情報で時間稼ぎに徹した作戦を選択することにした俺たちだがアマネの突破力は凄まじいものがあった。
ガルマン王国元近衛騎士団長グスタフか、あれだけの強さの配下をまだ所持していたとは。
「慌てるな、シャボン。
奴の寿命も減っているようだし、最後の部屋にはゴランがいる。どのみちあいつが負ければこのダンジョンは終わりだよ。」
ダンジョン最強の魔物ゴラン、最も頼りにしている配下ではあるが流石に今回は厳しいか?
俺は改めてアマネのステータスを鑑定する。
ー鑑定ー
種族名:魔女
個体名:アマネ
力:300
耐久:300
敏捷:300
器用さ:500
賢さ:1500
魔力:1500
耐魔力:1500
スキル
闇魔法LV10、薬生成LV5、召喚術LV5
死の間際、おそらくかなり衰えている状態でこの強さである。
鑑定のスキルレベルが上がったことによりなんとかステータスが見えているのだろう。
大してゴランだが、
種族名:ギガス
個体名:ゴラン
力:850
耐久:1100
敏捷:300
器用さ:200
賢さ:200
魔力:200
耐魔力:1100
スキル
怪力LV5、鉄壁LV5、格闘術LV5、不屈LV5、威圧LV3
猶予期間の1週間に修行を重ねてより強くなった。
3mを超える巨体、彫刻のような洗練された筋肉は引き締まり鋭い顔つきも頼もしい。
だが、ステータスだけを見れば圧倒的に劣勢。
頼んだぞ、ゴラン!
「そういうヤマトだって僕を撫でる手が震えてるにゃ!」
…武者震いである。
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殺風景な大部屋の中央には、3mを超える巨人が立っている。
見上げるほどの巨体だが全身に彫刻のような筋肉をまとい一分の隙もない構えだ。
「ヤマトサマハワレガマモル。
ワレハサイキョウノシュゴシャ、ゴランナリ‼︎‼︎」
「吠えるなデカブツが!
私の偉業の礎になりなさい‼︎」
最強の守護者と歴戦の魔女が今ぶつかる。




