間章 ーダンジョンの食糧事情2ー
農業については侵略を撃退したコロネ村にゴブリン数体を送り、女子供、老人や怪我人だけどなった村から野菜の種や小麦を少し拝借してきた。
こちらから襲いに行くつもりはないが、命を狙われたのだ。
野菜や小麦を少々拝借したところで文句は言えないだろう。
新たに召喚したゴーレム3体を使って森エリアの一部分を耕し、野菜や小麦の種を植えて農地とした。
もちろんこれだけではダンジョン全体の野菜や穀物を賄うことはできないが、ここで秘密兵器の登場だ。
召喚、合成を繰り返すことでLVが上がり、新たに魔物を生み出すことができるようになった。
ー召喚ー
フェアリー 消費魔素500
フェアリー
個体名:なし
力:20
耐久:20
敏捷:100
器用さ:100
賢さ:200
魔力:200
耐魔力:100
スキル
妖精魔法LV2
妖精魔法
妖精特有の魔法を操る。
この妖精魔法、試してみたところ的を眠らせたり麻痺させたりする状態異常を付与するほかに植物の成長を促進させる効果があるものがあった。
ピクシーを5体ほど召喚して、農園に向かわせる。
ー妖精魔法ー
「「「「「グロウ」」」」」
種を植えて水をあげたばかりの野菜や小さな小麦の苗がみるみる成長していく。
土の栄養を消費してしまうため、強い威力で連発することはできないが、ここで取った種を植えて量産するとしよう。
「弱い威力のグロウであれば、それほど土の栄養を消費することはないからにゃ。
スライム達に命令してダンジョンの排泄物を肥料にするといいにゃ!」
戦闘にはあまり参加していないスライム達ではあるが、決して遊んでいたわけではない。
むしろ一番の働きものだ。
分解のスキルを使ってダンジョン内のゴミや排泄物を掃除してくれている。
おかげさまでダンジョン内は非常に清潔だ。
毎日働いてくれていることによって、新たに発酵LV1のスキルを獲得した。
排泄物から余計な微生物を除いて発酵させ肥料に、いずれは小麦からパンの作成だってお願いできるだろう。
種族名:スライム
個体名:なし
力:10
耐久:70
敏捷:70
器用さ:10
賢さ:10
魔力:70
耐魔力:10
スキル
分解LV3、分裂LV3、発酵LV1
その時は感情的に、排泄物処理のスライムとは別の個体にするけどな。
問題はないだろうけど…さすがにね。
そんなこんなで、俺たちは野菜や小麦を生産できるようになりダンジョンの食糧事情は概ね改善されることとなった。
まだまだ足りない部分はあるが、生きていくのに必要な栄養は得ることができるだろう。