視点N 野望
7体全てのツクモを倒したかと思うと次はオーゼが吹っ飛ばされた。
地面に打ち付けられたオーゼはかなりダメージを受けたようだ。明らかに苦しんでいる。数十メートル離れたところから真白?がオーゼに歩み寄ってくる。
「・・・なめるなよ!」
オーゼは炎を発生させながら大剣を取り出した。あれが彼の武器か。オーゼは大きく刃を振るう。
「な、」
しかしそれは徒労だった。真白は刃を片手で受け取り、そのまま刀身を折った。そして息つくまもなくオーゼの腹に蹴りを入れ込む。オーゼは再び数メートル吹っ飛ばされる。
「こんなしょぼい武器で俺が倒せるかよ。ガッカリだ。」
そんなことを言いながら三度オーゼに近づく真白。途中でふと、地面を見た。そこには真白の武器である白を基調としたカチンコモチーフの斧が落ちていた。
「素手はもういいか。」
斧を広いあげた。
「まだ、、、まだだ、」
オーゼは大量のイガラを呼び出した。そういえば今回はイガラが1体も現れなかったが、あいつが管理していたのか。
数は40といったところか。真白の周囲をグルリと囲む。肝心の彼はというと1つも動じない。
「どうした?怖いのか?やられたいのか?」
三段階で真白は声を怖くしていって見せた。なんだろう、オーラがうっすらと見える。
するとイガラたちは次々と震え上がり全員が一目散に逃げていった。
オーゼはもう、後がなくなった。斧を握った真白は徐々にオーゼに近づく。斧は黒いオーラをまとって禍々しくなっている。
「まっ、待ってくれ!いのっ、命だけは助けてくれ!お、俺にはやらなきゃいけないことがあるんだ!俺にしか!できないことが!」
「お前の生きる意味はなんだ?教えてみろよ。最後まで聞いてやる。」
「お、俺は、野望があるんだ!最強になるっていう、他を寄せ付けない、圧倒的な強さで!みんなを屈服させるんだ!強いお前なら、俺の気持ちもわかるだろ!」
しばらく沈黙が続く。
「つまらんな。」
オーゼはまだわめいて訴えているが、それを振り切って真白は斧でオーゼを真っ二つに切り裂いた。オーゼが消滅したのを見届けた真白?はすぐにどこかへ歩いていこうとした。
「おい、待てよ!」
俺は今出せるだけの大声で彼を引き止める。
「お前は、ダレなんだ?!お前の目的はなんだ?!」
彼は答えるのを躊躇しているように見えたが、少し時間が経ってからこう答えた。
「オレの名前は、いやオレこそが本当の六ノ宮真白だ。あんなニセモノとは違う。目的は、[全部ぶっ壊す]ってところかな。」
今まで降りしきっていた大雨がピタリと止んだ。それとほぼ同じタイミングで、真白はブラックホールのような黒い渦に吸い込まれて、消えていった。
第4章 ー完ー




