視点N 数分
真白がイシクを倒した?展開が急すぎる。真白にそんな力が?
「風也!大丈夫?」
聞き慣れた声が後ろからした。恵里菜が三崎さんの話を聞いて駆けつけたのだろう。
「あぁ、少し動けないだけだ。」
恵里菜に支えられて、なんとか体を起こした。俺は真白?の方を見る。
「・・・久々に外の空気を吸ったなー」
どうしたんだ?かなり声がかすれている。真白?もそれに気づいたのか、咳払いをする。
「喉が変だな・・・。あー、これが『声変わり』ってやつか。」
勝手に彼は納得している。そんな中、残された6体はざわついている。
「ねぇ、もしかしてあなたがイシクを葬ったのかしら?」
「ああ、こいつイシクって言うのか、まぁそうだ。大したことは無かったが。」
「へぇー大分強がるじゃないかしら?ん?スタン、どうしたのかしら?」
「オレ、アイツ、コワイ。」
「はぁ?!何言ってんの?私たちはあの方に認められた精鋭部隊。あいつが私たちより強いわけーーー」
ファンというツクモの話はそこで終わった。いや、終わらせたのだ。彼が。
一瞬だった。彼は瞬時にファンの間合いに近づき、蹴りを1発。それでファンは粉々になり、すぐに消滅した。
残された5体は急に接近してきた、彼にビビっている。そして彼はかすれた声で一言呟いた。
「全然足りないなー」
「オ、オレハ、ニゲル、ニゲーーー」
スタンは踵を返す前に彼の拳をくらう。その後、消滅した。
「・・・負けない」
「ボクだって負けないよー」
「別に、ビビってなんかねーしww?」
ハンジは火炎球を、フートは大量の羽を展開し飛ばす。そしてビーレは体中に電気を走らせ、放電する。3体の攻撃が同時に彼に襲いかかる。
しかし、無意味だった。それらの攻撃は彼に近づくと威力が弱まり、彼に触れる前には消えてしまった。すなわち、彼はノーダメージだ。
「・・・コイツ、」
攻撃が通らないことに焦りが出ている。
「・・・ハァ」
彼はため息をついて右手を高く突き上げた。すると彼の上空に黒いエネルギー体が発生した。エネルギー体はどす黒く恐怖を思わせるほど巨大化する。次の瞬間、エネルギー体は無数の矢になって3体のツクモを襲う。
防御壁を貼るもの、攻撃で相殺させるもの、瞬足移動で避けるもの。三者三様だが結果は無意味だった。すぐに矢は3体のツクモを貫通した。攻撃をくらったものは叫び声を上げることなく消えていった。
圧倒的だ。
残りはキータだけとなった。
「へぇ、お、お前強いな、俺ツエー、ってやつ?」
キータの声は震えている。
「け、けど、俺はお前より、強ェーから」
キータは高速移動で彼の周りを動く。まるで雪面を滑るように。攻撃の機会をうかがっている。彼は動じない。
ーーーーー
気づいた時には彼はイシクの頸を持っていた。首から下は制御を失い、高速で近くの壁に激突、その後頸と同じタイミングで消滅した。
圧巻だった。俺が1体も太刀打ち出来なかったツクモたちを次々と瞬殺していった。しかし、彼は本当に真白なのか?




