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視点N 治療
なんとかして二上清掃の事務所に帰ってきた。服は雨でかなり重くなっている。
勤務中の三崎さん着替えの用意と手当をしてもらった。真白はソファーにうずくまって震えたままだ。無理もない、急に強敵が8体も現れたのだから。手当をしてもらってから30分が経った。水晶玉が反応し、慌てて三崎さんが確認する。
「あの広場近くのショッピングモールに7体現れてる。でも変だな。暴れてる様子はないな。逃げ回っている人はたくさんいるけど・・・」
それはおそらく、
「狙いは俺たちだ。来るのを待ってるんだ、多分」
そういって俺は椅子から立ち上がる。
「無茶だ!その体じゃ、」
「俺は大丈夫です、それより、」
本当は大丈夫ではない。体中が痛い。話を逸らすためにも真白の状態を確認する。
「僕は・・・行きたく、ない。」
震え声で真白は行った。
「そうか。レッジ、行こう。」
「お、おう、わかった。」
無理には言わなかった。俺しかいない。作戦も何も思いつかないし、無謀な勝負だが、行くしかない。




