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視点F 気ニナル
日曜日。時間は少し遡る。
午後3時過ぎ、小学生がよく言う「おやつの時間」と言われる時間だ。
私、二上恵里菜は再び SWEETS HEAVEN ``Valley`` の前まで訪れていた。
やっぱりあのパッとしないスイーツが気になる。それに麗花にも会えなかったし。今日は店の裏側、「天谷家」から入ってみるとしよう。
インターホンを鳴らす。反応が無い。誰もいないのかな?でも店も開いてる時間だし、いないってわけは・・・。不安になったタイミングで玄関の戸が開いた。
「あっ、恵里菜。どうしたの?」
麗花だ。声が少し疲弊しているような気がする。
「え!あっ、いや、その、あ、遊びにきた!」
理由を特に考えていなかった。スイーツ店の娘に「お宅のお菓子あまりおいしくないんだけどっ!」とは言えない。見え見えな嘘をついてしまった。
「うん・・・いいよ・・上がって・・・」
意外にも通してくれた。




