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神ノ夢見物語 日木ノ国編  作者: カイトーチ
第13章 ーチューリップと薔薇編ー
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視点R 風化

 裏さんが膝から崩れ落ちた。当然、攻撃はキャンセルされる。


(裏さん、どしたん?!まだ敵残っとるけど!)


 裏さんは頭を抱えている。体に異変でもあったのか?動けない中、残ったイガラが襲い掛かってくる。


「----ッ!!!」


 ギリギリのタイミングで裏さんが動く。横の回転切り。その衝撃波で他2体のツクモも粉砕した。


「ー-ハァ、ハァ。」


 少し息が上がっている。


「ふむ。ここは一旦退くとしましょう。処分は後の機会に。では。」


 風也君の方を見ると、その先でキャノンが煙のように消えていくところだった。撤退したのか。


 僕は体の主導権を奪い返した。体を軽くチェックしたが特におかしいところはなかった。


「大丈夫か?」


 風也君が駆け寄る。レッジが心配の声をかける。


「はい。僕は何も。そっちはどうですか?」

「俺の方は大丈夫だ。だが敵は倒せなかった。今日のところは諦めたっぽいな。」

「そうですか。」

「しかし、やっぱりおかしいな。」

「・・・やっぱりそうですか。」


 辺りを見渡す。周囲の建物は何一つ傷ついていない。


「アイツと戦闘してる間、敵は何度もエネルギー弾を放ってきた。もちろん全部避けたが、その分避けたものが周囲の建物や木々に当たったはず、なんだが。破壊されていないんだよな。」

「そうなんですよね。僕も体育館の柱に当たるところを見たんですが。」


 そういって柱の目の前に来た。見たところ何の変哲のない柱だ。


「確かに当たったはずなのになー。」


 柱に手を触れてみる。するとー--


「え」


 鉄筋コンクリ―トの柱が、砂のように崩れ始めた。砂、いや塵といった方が正確か。塵と化した柱は風に溶けて消えていく。連鎖するかのように他の柱も消えていく。支柱を失った体育館はー--。


「急いで離れて!グラウンドに!」


 大声でみんなに伝える。建物の無いグラウンドに避難する。

 崩れた体育館の方を見る。改めて見ると体育館だけではない。隣接する部室棟、武道場。他にも野球場のナイター照明、すぐ横にあったサッカーのゴールまで、同じような現象が起こりそのすべてが風にのって消えていった。


 数分後。建物が密集した場所には瓦礫すら残っていない。しいて言うなら中庭や施設間の通路に敷かれた石畳、建物の土台、あと芝生。それしか残っていない。嫌な意味できれいさっぱりになっている。


「こ、これが。」

「あのツクモの能力?」



ツクモ情報


キャノン

日本のどこかの島。忘れられた大砲に怨念が宿って生まれたツクモ。

彼のエネルギーが凝縮された砲撃に被弾したものは木っ端みじんに砕けるのではなく、塵となって最終的には消えて何も残らない。「風化」の能力。被弾してから消えるまでには少しラグ(時間差)がある。


武人のような性格をしており「あの方」に忠誠を誓っている。

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