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拝啓お母様、お父様。

……あと糞食らえな妹様。


本日中に、死んでしまうかもしれません。


比喩なんかではありません。


本気でそう思っているからです。


はぁ……



「ふしゅるるるるるる…」


時計の針は1時を超えている。すっかり日は落ち、この時間帯のため周囲の家もすっかり寝静まっているだろう、光が付いていない。電灯の光のみが辺りを明るくする。



そして、その光が目の前の脅威を照らす。



「ふしゅるるるるぅ…」



豚だ。



目の前にいるのはまぎれもない豚だ。


厳密に言えば異世界物語の世界で良く現れるであろうモンスター、豚だ。


そう、オークだ。


……因みに言っておくが、俺は普通の高校生だ。特殊な力を持っているわけでも、魔法を使えるわけでもない、ただの人間だ。


…だからこういう時にどうするかなんて知らない。


マジヤバくね。


この俺の貧相なボキャブラリーからは、これ以上の言葉が思い浮かばない。


……


………


つかさ、これ、俺の知り合いが会わなくちゃいけないシチュエーションなんじゃね?

ほら、よくある現代バトルアニメとか?こういうシチュエーションでなんかあってから能力に目覚めーの、敵倒しーのするもんじゃん…


俺じゃないだろ?どう考えたってこのポジションは俺じゃない気がする……



あー!もしかして黒幕さんが殺しにくる対象間違えたとかー!あるよね、あるある!


『貴方が如月 明(きさらぎ あきら)か?』


先ほどまで目の前で呼吸をするだけだった豚の口から、唐突に俺の名前が出てきた。


あー…目当ては俺だったかー…


死にたくないなー…ははは…


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