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色ー白ー

作者: 夜乃 ユメ

 この世には様々な色があふれている。数ある色の呼称も何かしらの意味があって付けられるものだ。私は無彩色がどことなく好きだ。無彩色とは白と黒の混合で現れる色。彩りが無い色。彩る必要が無い色。どちらも存在理由として正しい。

 白。一点の穢れもない純粋無垢な色。汚すことを躊躇わせる色。汚せばそこが目立つ色。全ての始まりとなる色。全ての終わりとなる色。

 白いものに惹かれる。何故かはわからない。好き、や、気に入っている、と言った単純な理由ではない。つと、目を配せた先に白いものが映る。「あ、白だ。」と思う。美味しそうなどの感情面を自覚するものではなく、白、ということに気が取られるのだ。有彩色、いうなれば赤や青などが、なぜその色をしているのかということがひどく気になっても、白には疑問を抱かなかった。バラが赤くて気になっても花瓶が白ければ花瓶に気を取られることはなかった。空がなぜ青いのか疑問に思っても、雲が白いことに疑問は抱かなかった。

 気づいたら私の日常には白があふれている。白いベッド。白いシャーペン。白い携帯。白いコップ。白いカーテン。白い絨毯。白い服。理由がわからないけど惹かれるもの。強いて言えば、安心するのだ。白いものが身の回りにあることが。私はきっと前世で白い何かに縁があったのだろう。そういった根拠のないような、けど何かしら関係があるような、素敵な感覚をいつまでも持っていたいと思う。

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