表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
149/200

17-149.御注文の品、届いておりますぞ

 

 ――三日後。早朝。


 ヒロとソラリスとリムの三人はエマの街の大通りを歩いていた。路の両脇には露天商が立ち並び、朝市で賑わっていた。ヒロ達はこの街でエルテと落ち合い、明日からフォーの迷宮に向かうことにしていた。出発前にこの街に寄ったのは、準備を整えるためだ。ヒロ達は時折、露天で足を止めて果物やパンを調達しながら、大通りから少し外れた道具屋に向かっていた。


「おはよう、カダッタ」

「おお、ヒロ殿。ようこそ。御注文の品、届いておりますぞ」


 店先に品物を出して開店準備をしていたカダッタが大きな体を揺らして愉快そうに笑う。注文の品というのはもちろん、ミスリル銀の特製鎖帷子のことだ。

 

「こちらで待って下され。持って参りますでな」


 カダッタはヒロ達を店内のテーブルに案内するとバックヤードに消える。


 ヒロは肩に掛けていたナップサックを降ろし、中から朝市で仕入れた果物(ラルパ)をソラリスとリムに渡す。朝食の代わりというよりは、水分補給の積もりだった。ソラリスとリムはヒロに礼をいってラルパを囓る。シャリシャリと歯応えのある果肉が桃の味を舌に伝える。ヒロ達がラルパを一つ平らげたところでカダッタが鎖帷子を手に戻ってきた。後ろに誰かを連れている。


「ヒロ殿、紹介致しますぞ。ギリアム工房のギム親方です。御注文の鎖帷子の製作者ですな」


 紹介された親方は、酷く小柄な壮年の男だった。背丈はリムよりも少し高いくらい。おそらく百四十センチもないだろう。深い緑色をした丈の長い服を、幅広の茶色い皮ベルトで止めているため、裾の部分がまるでミニスカートを履いているかのように見える。しかし胸板も腹回りも分厚い筋肉の鎧で覆われ、袖無しの肩口から見える二の腕などヒロよりも太いくらいだ。顎から耳に掛けて白髪混じりの長い髭が胸元辺りまで伸びているが、頭髪は全くない。薄い眉の下に光る眼孔は鋭く、頑固そうな顔付きを一層際立たせていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ