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順調な異世界転生と思いきや  作者: 一人よがり
幼少編
1/1

プロローグ

初の投稿です。

『もうこんな人生嫌だ!!』


駅のホームにいる。

今は明け方でこれからこのホームにはサラリーマンや学生でいっぱいになるだろう。

ちなみに自分はサラリーマンでも学生でもない。

ただのフリーターだ。

しかも夜勤明けでいつも泊まっているネカフェに行くところだ。


母子家庭で育ち、唯一の親である母親に暴力を振るわれる日々。

小遣いなんてもらった試しがなく遊びに行く金が無いため疎遠になっていく友人。

この状態を早く脱したかった。

中学を卒業するとともに家を出て上京。

もともと高校には行けなかった。

アルバイトをしながらどこかに就職できればいいと思っていた。

だがこの世界は俺にひどかった。

アルバイトは見つけられたが就職はできなかった。

中卒を採用してくれるところなんてなかった。

そしてアルバイトを続いていく日々。

住む所は金に余裕ができてきて探してみたが、保証人がいないということで貸してくれない。

結局ネカフェ難民になるしかなかった。


ふと物思いにふけっているとホームに人で賑わってきた。

サラリーマンと学生だ。

サラリーマンは気だるそうにしてたり新聞を読んでいたりしている。

学生は友人同士の待ち合わせや男女2人組で別空間を創りだしていたりする。

マジでリア充死ねばいい。


就職できなかった自分。高校生になれなかった自分。

そして人生が充実してそうな周りの人達。

この格差はなんだろう?


ふと考えてしまった。


家を出たのが悪かったのか?

金を入れろとうるさい母親のもとにいる意味なんてないしあんな家にいたら気が狂ってしまうだろう。


高校に行かなかったのが悪かったのか?

勉強は頑張ったおかげで中学の時は上位にいたし、高校の推薦ももらえる事を言われたぐらいだ。

だけど母親に高校行かせてもらえず中卒でしかない。


金が無く遊びを断っていって疎遠になっていった友人。

小遣いもらえなけりゃ金なんてあるわけが無い。

むしろいじめにあわないようよく立ち回った方だと思う。


あの親から生まれてきたのが悪かったのか?

そんなの選びようがない。

・・・。


ふと涙が出てきた・・・。


自分と周りの人達との差は生まれてきた時に決まっていたものだと理解してしまう。

自分は生まれてきた時から苦労を強いられ、うまくいかない人生を歩まなければならないのだと考えてしまった。

そう考えてしまったからには自分のこれからの人生に未来がないことに気づいてしまった。


『もうこんな人生嫌だ』


『もう生きていてもしょうがない』


そんなことを考えている時に、


「まもなく3番線に列車が参ります。」


放送が流れた。


このやってくる列車に飛び込もう。そう決意した。


人身事故は無残な死に方、多額の賠償金などがあり残った遺族に迷惑がかかる死に方だ。


周りの人達が自分の死に方を見て欝になる?

むしろ自分にとってはいい事だ。

その幸せな状態に影をさせるなんて素晴らしいことだ。


遺族に迷惑がかかる?

むしろあの母親に迷惑がかかるなんて知ったら逆に飛び込みたくなってきたよ。

残念なのはその迷惑を知らされた母親を見れないのが残念だ。


そうして自分は列車に飛び込んで苦労しかない人生の幕を閉じた。

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