母への手紙 二枚目
前略、天国のお母さん。
僕は部活に入部しました。
非公式部と言う、非公式の部活が集まった、公式の部活みたいです。なんだかわけわからなくなりますね。
文芸部ではありませんが、僕としては、とても楽しく、居心地のいい場所だと思います。
部室は文芸部ですが、文芸部はもう無くなってしまったらしく、非公式部の活動する部室みたいです。
そこにはチェリーもいました。お母さんが親しくしていた友人の一人の木葉之小鳥さんの娘である、女の子です。昔とは様子も言葉遣いも違っていましたが、優しいのは変わらず、嬉しく思います。
あと、なんだか保母さんみたいな母性本能が強そうな、おっとりとした先輩に、強気で自分よ信条を絶対に曲げない、部長の先輩。それと、紙ヒコーキばかり作っているヒキコモリな女の子もいました。
みんな女の子で、男は僕一人の部活ですが、どうにか楽しくしています。
心配はなさらないでください。
そういえば、入部テストを受けましたが、なんと言うか……いえ、やはりいいです。なんでもないです。はい。
あちらにお母さんも、楽しくしていますでしょうか?むしろ僕はその方が心配です。お母さんはいつもドジばかりして、明るいのが取り柄なのに、それを取ったらドジしか残らないではないですか。
だから、僕の心配より、自分の心配をしてくださいね。
親愛なる貴方の息子 季乃寺春より