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◇第9話◇ 美穂さんとデート

 

 目が覚めると時計の針は10時を指していた


「や、やばい!!!」


 これはヤバい、やばすぎる!

 俺はベッドから飛び降りて、歯を磨く

 そして、すぐに着替えて髪の毛を治す時間が無いため、ニット帽を被って外に出る


 今日は美穂さんと久しぶりのデートだ

 前からしようしようと思ってたけど、美穂さんの仕事が大変な時期だったから中々できなかった

 だから、約2カ月ぶり。そんな久しぶりのデートで遅刻なんてしたら美穂さんに嫌われかねない


 死ぬ気で急いで待ち合わせ場所の動物園前へと向かう



 あと10分、あと9分。

 メールで-すぐに着くよ-と中継メールをする

 でも、美穂さんからのメールが返ってこないって事は相当怒ってるのかもしれない


 もう泣きたくなる…昨晩は楽しみ過ぎて全然寝れなかった

 寝れたと思った頃にはもう3時近く

 本当に何回もデートしてるのにバカみたいだ


 俺は急いで待ち合わせの場所へ走る

 そして、やっとの思いで着いて辺りと見回す

 でも、美穂さんの姿が見当たらない

 もしかして怒って帰った…?


 必死で辺りを見回すけどやっぱり美穂さんの姿が無い

 俺は慌てて受付の所へ行き、美穂さんらしき人を見てないか聞く


「あ、あの!こんな感じの綺麗な女性みませんでしたか?」


 俺は携帯を開いて美穂さんと一緒に写っている写真を見せる

 受付の女性は?が出るような顔。たぶん見てないんだろう

 ということは中には入ってないってこと=本当に家に帰った…?

 …………やばいやばいやばいやばいやばい


 俺は冷や汗がダラダラと流れ始める

 本当に怒らせてしまった


 俺は急いで美穂さんに電話をかけるけど、コールが鳴るだけで全然出てくれない

 そして、最終的には留守電に入った


「ご、ごめん!美穂さん!えっとえっと~…そのホントにごめん!だか」


 ツーツーツー…悲し過ぎる…どうして留守電ってのはこんな短いんだ…

 俺はじっとしていられず、すぐに美穂さんの家へと走る


 ここから美穂さんの家は電車で20分、歩いて15分の所だ

 出来る限り本気で走って駅まで行く


 本気で走ったのはいつ以来だろう

 高校のときだって全力で走るなんてことしなかったし、中学も部活はおしゃべり部みたいな感じだったから本気でなんて走らなかった

 だから、小学校以来かもしれない


 そんな数年ぶりに本気で走って、やっとの思いで美穂さんのマンションの前まで着く


「はぁ…はぁ…はぁ…や、やばい…足が…」


 美穂さんのマンションのエレベーターに乗りながら息を整える

 そして、美穂さんの住む階に着くとまた美穂さんの家まで走る

 その時、右ふくらはぎがピシッ!っと張るような痛みを感じた


「ぐ…ぐぁっ!?」


 冷静に考えてみれば当然のことだ

 普段走らない奴が急に全力疾走なんてしたら筋肉もビックリする


 見事俺の脚は攣ってしまい、美穂さんの家のまで痛みに耐える

 あと数センチ、あと数センチで呼び鈴に届くのに足が動かない…痛すぎて…


 俺は足を伸ばしながら痛みと戦い、決闘の末、呼び鈴を押すことができた

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