表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一丁目のほとり ー悪魔との対話形式による日常記ー  作者: 蘭鍾馗


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/8

【日常の4】経過報告(今日は心臓の方ね)

「どうだった?」


 うん、調子いいみたい。心臓も大きくなってないって。

「良かったね。」

『いっそオーバーホールしたい~』の方は、今後何かない限り一旦完結、ってことにしちゃったからね。だから定期検査の方はこっちで報告しようかなと。

「何の話かわかんない人いるよ。簡単に説明しといたら?」


 ◇


 今年の夏、私は大腸がんが発覚して手術したのである。

 がんのステージは2で、手術できれいにとれたらしく、今後は3か月に一度病院で検査して、5年間何もなければ完治、ということになるらしい。こっちはこの間1回目の検査があって、無事何事も無かった。

 まあそれはそれとして、実は大腸がんの手術時に心臓の不具合も見つかってしまった。心臓の機能が6割くらいに落ちているらしいのだ。原因は今の所不明。で、こっちは現在服薬しながら様子見をしているのだが、こっちも今日1回目の検査だったのだ。

 大腸がん手術の経緯については、エッセイ『いっそオーバーホールしたい -大腸がん切除と、その他幾つか不具合発覚記-』に書いているのだが、こっちは一旦完結にしたので、定期的な検査については、こっちで書こうかなと、そう思った次第なのである。


 ◇


「はい、良くできました。」

 ありがと。

「経過報告って書くと、『アルジャーノンに花束を』みたいだね。」

 ダンタリオン、ああいうの読むんだ。

「意外?」

 ちょっと。


 ◇


「心臓が大きくなってない、っていうのはどういう意味?」

 最初は『拡張型心筋症』っていう病気が疑われたんだよ。

「どんな病気?」

 体の免疫機構が暴走して、心臓の筋肉を攻撃してしまう病気。

「マジで?味方の裏切りってことね。」

 それな。で、それにかかると、筋肉でできた心臓の壁が薄くなって、その結果、心臓が風船みたいに膨らんで大きくなるんだよ。

「えー………。」

 で、そうなると、心臓が血液を送り出す力が落ちてしまう。

「なるほど。」

 心臓の検査で、心臓の壁がちょっと薄かったらしいんだ。あと、私の兄が『拡張型心筋症』だったから、まずこの病気が疑われた。

「でも、それじゃなかったってことね。」

 そうらしいね。

「じゃあ、何の病気なの?」

 うん、問題はそこ。心臓の機能が落ちてる原因が、まだ特定できてない。

「でも、とりあえず薬は飲んどけ、みたいな?」

 そんな話。なんか心臓疾患は治療に長くかかるらしいよ。

「そっか。」


 ◇


 年が明けたら、今度は大腸がんの方の検査。

「転移とか再発してないかどうかの検査ね。」

 そういうことです。でもこれも、あと19回クリアすれば完治。

「こっちも長いわね。」


 ◇


「今回は真面目な話だけでお終いね。」

 そういうことです。

「じゃ、またね。」


 おやすみ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ