【日常の23】苦味。
はいお茶請け。
「ありがと。」
◇
「うっ。」
……どうしたの?
「……謀ったな。」
いや特には。
「ショウキ……私に何を食べさせた!」
チョコレートだけど?
〜 しばらくお待ち下さい 〜
「にっが。」
チョコレート苦手だったんだ。
「違うわ!普通チョコレートは甘いものでしょ?」
これ甘いよ?
「げ。」
(一枚食べながら)うん甘い甘い。美味しいよ。
「……それカカオ何%?」
88。
「……50%までしか食べたことない。」
慣れれば88%まではお菓子。
「げえ。じゃ98%は?」
あれは流石に薬かな。でもあれはあれで美味しいよ。
「ショウキ恐るべし。」
◇
数年前から、健康のために食べてるんですよ、ハイカカオチョコレート。
「そうなんだ。」
抗酸化作用とか、血流改善とか、いろいろ効能があるらしい。肝臓にも良いらしいよ。
「それは分かったけど、あんな苦いもの良く平気で食べるわね。」
慣れればお菓子。
「う。」
〜 ダンタリオン、再挑戦 〜
「……やっぱ苦いけど、慣れれば食べられそう。」
お茶どうぞ。
「苦いものを苦い飲み物で食べるなんて。」
まあそういわずに。
〜お茶〜
「あれ?意外と合うかも。」
ね。
「……だんだん分かってきたような、だまされてるような。」
多分その両方。
〜お茶〜
◇
苦いものって、薬になるものが多いんだよね。
「胃の薬とかそうよね。」
毒になるものも多いけどね。
「まあでも、毒と薬は紙一重よね。」
多ければ毒、少なければ薬になる、なんてのも多いよね。
「そっか。」
例えば、年寄りってゴーヤ好きじゃん。
「そうなの?」
私の田舎ではそうだったな。
「それで?」
一説によると、歳をとって体が壊れ始めると、動物は苦いものを好んで食べるようになるんだって。
「人間だけじゃないんだ。」
本能的に、体が薬になるものを欲しがるのかも知れない。
「なるほどね。ショウキも体壊れて来てるしね。」
…………。
◇
「今回も食べ物の話だったけど、ちょっといつもと毛色が違ったわね。」
まあ、こういうのもありかな。
「ハイカカオチョコレート、今度買って食べてみるわ。」
慣れればお菓子。
「食べ過ぎないお菓子でいいかもね。」
それな。ところで晩ご飯食べてく?
「おかずは何?」
ゴーヤと鶏肉の味噌炒め。最近は年中手に入るんだよね。あ、でも苦いから駄目か。
「ゴーヤ大好き!」
どうなってんの。カカオ88%のチョコレートより苦いと思うけど?
「料理ならいいのよ。チョコレートはお菓子だと思って食べるから、苦いとショック大きいのよ。」
そう言う理屈か。
◇
今日はこんな所でお終い。
ではまた。




