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一丁目のほとり ー悪魔との対話形式による日常記ー  作者: 蘭鍾馗


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14/16

【日常の13】もち。

そうか

「これいい!」


 ◇


 美味しいでしょ?


「何ていう餅?」

 奥出雲吉田町の杵つきまるもち。

「美味しい。歯ごたえがすごいわ。」

 やわらかいけど、歯ごたえがあるんだよね。

「そう。やはらかいへど、はふぉはえ………んっ(トントン)があるの。」

 もちっ。のあとに、どしっ!が来るんだよね。

「ほこへはったほ?」

 ウチの近くにある、有機食品とか無農薬野菜とか売ってる店。

「………いいわね。もう一つくれる?」

 はいはい。


 ◇


「吉田町ってどの辺?」

 広島の奥の方。ただ、今は市町村合併で安芸高田市になったけどね。

「ふーん。」

 実は一昨年、島根県の奥出雲町っていう所へ行った時、吉田町を車で通ったんだ。その時は餅が美味しいなんて知らなかったんだけどね。去年駅ビルの店で見つけて買って食べてみたら、これが美味しかった。

「縁があったのかもね。」

 かもね。去年は黒米とか粟とかが入った雑穀米の餅もあったんだけど、今年は普通の餅だけ。

「雑穀米の餅、なんで売ってなかったの?」

 今年はどうも黒米とか雑穀が不作だったみたいで、いつも買ってる店で品切れになったりしたから、餅用に回す分が無かったのかも。

「そっか。去年は米大変だったもんね。」

 実は黒米は一昨年も一時品切れになったんだよ。最近やばいんですよ黒米の入荷状況。

「このまま行くと獲れなくなるかも?」

 生産量がもともと少ないから、ありえうはもへ。

「……吉田町の雑穀もち、来年買えはらはへはへへね。」

 はひはひ。



 ~ひとしきり餅を食べた後、お茶で一服~



「なんかさ。」

 なんか?

「このエッセイ、最近グルメエッセイになりはじめてない?」

 グルメって言うほど上等なもの出てきてないけどね。煮物とかさ。

「ヘボご飯なんかは上等な珍味でしょ?」

 あれはそうか。

「吉田のまるもちも大したもんよ。」

 いっそグルメエッセイに鞍替えするか。

「タイトルも変えちゃおう。『悪魔のグルメ』。」

 それどっかで聞いたやつ。


 ◇


「正月は初日の出見に行ったの?」


 うん、いつもどおり。去年は雲が無くて水平線から出る所を拝めたんだけど、今年は例年通り、地平線に厚い雲が帯状にかかってたから、日の出の時刻からしばらくかかったね、出るまで。

「あのさ。」

 何?

「初日の出って面白い?」

 うーん、そういわれると、初日の出自体は別に面白くはないよね。

「何で見に行くの?」

 そういえばダンタリオン来なかったよね(呼んでなかったけど)。

「つまんなそうだったから。」

 まあ、年始の行事みたいなもんだよね。やること自体に意味がある、みたいな。

「そっか。」

 あと、私の場合は、冬の寒い時期に車放置してるとバッテリー上がりやすいから。

「コンディション維持ドライブだ。」

 そんなとこです。エンジンも回してやんないとね。

「天城峠を超えるんだっけ?」

 そうそう。

「路面、凍ってなかった?」

 今年は大丈夫。っていうか、ここ数年凍ったことないよ。

「凍った年にも峠越えしたの?」

 今までに2回くらいあったかな。路肩に霜が降りる程度で大した凍り方じゃなかったから大丈夫だったけど。前日に雨降って全面凍結したり、雪降ったりするとさすがに諦めるけどね。

「そうなんだ。」

 3速入れっぱ、時々2速の急勾配の道だからね。雪が積もるともう何しても無理。諦めるしかない。

「ま、安全大事だしね。」


 ◇


「なんか胃がもたれてきたわ。」

 吉田のまるもち、少し大きめだからね。2つ食べると結構くるよ。

「ほんと。でも美味しかったからいいや。」

 いい年になるといいね。

「ほんとにね。ショウキは去年大変だったからね。」

 じゃあまた。

「うん、おやすみ。」







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