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第四編「この音が聞こえている間だけは」

 ぽたぽた、ぽたぽた。


 重ねた唇の(はし)から、(つな)がった下半身から、体液が(こぼ)れる。

 何度キスを交わしても、体を交えても、僕たちが本当の意味でひとつになることはない。

 最奥を突き、嬌声(きょうせい)を上げさせてる今も、君は多分、別の男のことを考えている。

 

 わかっていたことだ。


 君にとって僕は、ただの遊び相手だって。

 こんな関係になる前に、言われることだ。

 この行為も、愛する夫に相手にされない、ただの当てつけなのだろう。

 

 ただ、それでも──。


 ぽたぽたと、辺りに響く水音。

 ……これは体だけでも、僕たちがひとつになってる証だから。


 だからこの音が聞こえている間だけは、どうか、僕のことだけを考えていて。 

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