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83話 オリジナルとレプリカ

 晴葵達の目の前に現れた男。


 人間らしい体とは裏腹に、顔にあたる部分にはインクを零したような跡が大小合わせて三つあるだけ。


 それが流動的に動き、顔のようなものを形成している。


「あ、あんたは……」


「俺か?俺はプサイ。オメガと同じ自我を持つデータのオリジナルさ。お前さんらの言葉でいえばAI(エーアイ)だな」


「AI……」


 薄々感じてはいたが、やはりサン達が言う『ボス』、オメガはAIだったのか。


「お、オリジナルっていうのは……?」


 幸大が震えながら尋ねる。


「ほほぅ、いい質問だ。この世界にいる、お前さんらのお仲間らしきサンやヘータ、ショー。それにサンピ、コッパとディガンマ。こいつらはオリジナルAIであるオメガが作り出したレプリカAIだ。それに対して俺やオメガは『人間』に作り出された純粋なAIなのさ」


「なるほど。それで?そのプサイさんが何か用かな?仲良く挨拶したそうには見えなくてね」


 プサイの説明を受けながら晴葵が身構える。


「クハハ!わかってんじゃねぇか。そうだ、俺はそんな甘っちょろくねぇ……俺のテーマは『破壊』だからな。さぁ、オメガもテメェらも全員纏めて……デリートだ!」



 プサイが両手を広げるとともに、(ひるがえ)ったトレンチコートの内部から大量の弾丸が飛んでくる。


「全員避けろ!」


 晴葵は文菜を抱きしめ、匡也と千弦は回転して敵の弾丸を(かわ)す。


「小弓、危ない!」


 幸大が小弓を押し退()ける。


 弾丸は幸大の背中ギリギリを(かす)めて飛んでいく。


「ほぅ、中々いい身のこなしだ」


 プサイが喜んだように笑う。


 いや、違う。


 今のは(かわ)せたのではない。


 躱せるように仕組まれたのだ。


 でなければ弾丸のスピードに対応できるはずがない。


「そこのお前さんは頭が良さそうだなぁ」


 クスクスと値踏みするようにプサイが晴葵を見て笑う。


「どうだろうね。少なくともこの場から逃げる計算はしているよ」


 晴葵は超高速で思考回路を動かす。


「ほほう……なら、こいつはどう……」


 だ。


 そう言い終わるより前にプサイは動きを止める。


「……いや、止めだ。今回はお前さんらに譲っておこう」


 ニヤリと不気味に笑い、プサイは姿を消した。

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