74話 倒れるリーダー
「……ふぅ」
トイレで顔を洗い、校舎の外に出て空気を吸う晴葵。
「……ごめんね、文菜」
ポツリと呟く晴葵。
そして。
『こっち来んなよ』
『気持ち悪い』
「ぐっ……」
頭の中に響く声。
苦しそうに胸を抑えて呻く晴葵。
悲しみで押し潰されそうになる。
思わず地面に膝をついた。
その時。
「大丈夫ですか、晴葵先輩!」
「どうした、晴葵!」
「大丈夫でござるか!」
「晴葵先輩!」
「ちょっと、あなたすごい汗よ」
千弦が慌てて自分のハンカチで、晴葵の汗を拭く。
『キモッ』
「やめろ!」
思わず叫んで千弦の手を振り払う晴葵。
「え……でもあなたすごい汗よ。無茶しない方が」
『お前がいるとみんなの気分下がるんだけど』
「違う……違う……」
うわ言のように呟く晴葵。
フラフラと立ち上がり、家に向かって歩いていく。
そして、道に出たところで。
「晴葵先輩、危ない!」
小弓の叫び声が聞こえる。
そして、目の前を通り過ぎる車。
気づけば晴葵は後ろ向きにコケていた。
いや、正確には文菜に引っ張られたことにより後ろにコケて助かっていた。
「俺……は……」
ぜぇぜぇと息をする晴葵。
「晴葵、あなたねぇ!後一歩で大事故よ!」
「どうした晴葵!あまりの暑さにやられたでござるか!?」
全員が青ざめた顔で晴葵に詰め寄る。
「うわ、晴葵!熱があるじゃないか!」
幸大が叫ぶ。
「晴葵先輩、大丈夫?聞こえてる?」
小弓の心配そうな声。
「晴葵先輩!」
文菜の泣く声。
すべてが混ざって頭に響く。
誰が何を話しているんだ。
混乱する晴葵。
熱のせいで正常な判断もつかない。
そして。
『消えろよ』
「ぐあああああ!」
その言葉が頭に響くと同時に、晴葵は気を失った。
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