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25話 君との出会い〜幸大編2〜

 あれから数日後。


 テストに向けた勉強が終わり。


「疲れたねぇ……」


 伸びをした晴葵が呟く。


「晴葵先輩、お昼食べに行きませんか?」


 文菜が晴葵の腕を引っ張る。


「ん、じゃあ行こうか。みんなは?」


「ふっ、愚問。拙者はすでにフードコートで天丼を食べると脳の記録帳に(しる)されてある」


「私もついていきまーす!」


 ワイワイとする四人をポケーっと眺める幸大。


「幸大はどうする?」


「え?」


 いきなりの事で言葉が出ない幸大。


「いや、できれば五人で行きたいな、と思ってね」


 晴葵が穏やかな笑顔で聞いてくる。


「う、嬉しいけど、僕が行っても迷惑だし。他のみんなが……」


 申し訳なさそうに早口で話す幸大。


 しかし、このメンバーを舐めてはいけなかった。


「私は気にしないけど?」


「フッ、拙者もだ」


「私もー!それに私も、数日前に入ったとこだし!みんな優しいから大丈夫だよ!」


 ワーイと小弓が飛び跳ねる。


「で、でも……僕、暗いし、ネガティブだし……気持ちは嬉しいけど」


 自分で言って落ち込んでいく幸大。


 そんな幸大に晴葵は。


「幸大、君は何か勘違いしているな」


「え?」


「俺達は『幸大の返事』を聞きたいんだ。周囲にどう思われるとか、暗いとか。そんなちっぽけな事じゃない。俺達には『君じゃないといけない』理由があるから、誘っているんだ」


 ふわっと教室に風が吹き抜ける。


 その時、幸大が見たのは『陰口』や『差別』なんて、眩しくて逃げ去ってしまうほどの四つの光だった。


「さぁ、君の返事を聞いてもいいかな?」


 晴葵が笑って聞いてくる。


「も、もし。みんながいいなら……僕も一緒に行きたい」


 そして、四人は顔を見合わせる。


 そして、幸大に向けた顔はとびきりの笑顔だった。


「さぁ、行くぞ。遅れをとるな!幸大!」


 匡也が素早く教室のドアを開ける。


「レッツゴー!」


 小弓が元気よく教室を飛び出す。


「さぁさぁ、席取り大変ですよ。急ぎましょう、晴葵先輩!」


 ぐいぐいと晴葵を押す文菜。


「行こう、幸大」


 押されながら手を差し出す晴葵。


「……はい!」


 その手を強く握り返し、幸大は五人目の仲間となったのだ。

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