21話 君との出会い〜小弓編3〜
そして、フードコートで話す晴葵達。
「いやー、大成功だねぇ」
「さすがは、我ら最強の三人よ」
「綺麗でしたねー」
ワイワイと騒ぐ三人。
そこへ。
「横、いいですか?」
「おや、君は……」
文菜の隣に座る小弓。
「あはは、つけられていたのか」
「くっ、拙者たちの気配は消したはず……お主、心眼の持ち主か!」
呑気に笑う晴葵や相変わらずの匡也とは反対に、隣に座られた文菜は少し緊張したように黙っている。
「あぁ……小弓」
晴葵が助け舟を出そうとした。
が。
「わ、私、白四文菜。えっと、名前は?」
かなり緊張してカタコトではあったが、文菜は間違いなく、一歩の努力を見せた。
晴葵は、助け舟を止めて少し様子を見ることにした。
「私、赤五小弓です!よろしくね!文菜ちゃん!」
文菜の手を握ってブンブンと振る小弓。
そして、晴葵と匡也が見守る中、少々違和感はあるが、文菜は小弓と打ち解けていった。
「なるほどね」
あれから一時間。
すっかり長居してしまった四人。
文菜も小弓の天然さにやられたのか、すっかり打ち解けて話している。
親友は無理でも、この調子なら友達にはなれるかもしれない。
そんなことを考えながら、晴葵は口を開く。
「さて、次はどこに行こうか」
「あ、私もお供しまーす!」
はいはーいと手を上げる小弓。
「ふっ、ならばカラオケで採点勝負とはいかがかな?」
匡也が提案した途端、小弓がビクッと震える。
「いいよー。私、歌得意やもん!」
文菜と匡也が火花を散らす。
「ご……ごめんねー。私、行けなくなっちゃった!用事あるの忘れてたー!」
慌てたように立ち上がる小弓。
「じゃ、じゃあ、私は急いで帰らなくては!失礼します!」
ビシッと敬礼して去っていく小弓。
「む、急用とは……仕方ないでござるな」
残念そうな匡也。
黙って小弓の背中を見送っていた晴葵。
「……晴葵先輩。あの」
文菜が晴葵を呼ぶ。
「ん、あぁ、どうかしたかい?」
「ごめんなさい。私も用事ができたので」
立ち上がる文菜。
その目は、いつになく真剣。
匡也はその目を知っていた。
今の文菜の目は、晴葵が文菜を追いかけた時と同じだった。
晴葵は頷く。
「あぁ。しっかり用事を済ませて、『二人で』帰ってきてくれ」
「はい!」
急いで走ってく文菜。
その文菜の背中を見送った晴葵と匡也。
「文菜はやっぱり、優しい子だね」
のんびりとフードコートのソファーにもたれて晴葵は笑ったのだった。
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