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鬼火

作者: 尚文産商堂
掲載日:2019/08/15

昔も昔。

俺が小学生のころ、ダチらと一緒に肝試しに行ってな。

田舎に住んでいたんでな、寺もあれば神社もあるし、田んぼもあれば墓もあったんだ。

バスなんて朝に1便、夕に1便で終わりだし、夜道なんて星を見ながら歩くしかなかったところさ。


そこでな、町はずれにあるお墓を目標にして、肝試しをすることにしたんだ。

ただヘタレだったからな、みんなで行けば怖くないっていう肝試しの趣旨全否定の行動に出たわけだ。

お墓は、真ん中を一直線に貫いている通路があって、その左右に列をなして墓石が並んでいるんだ。

懐中電灯一つだけで歩いていくと、通路の一番奥の突き当りにお地蔵さんがいたんだ。

で、お地蔵さんが持ってる杖みたいなのにタッチしてそのまま引き返してくるっていうのをルールにしたっていうわけ。


それでまあ、小学生の人数っていっても、男ばかり夜中に集まったもんだから俺を入れて4人しかいなくてな。

女子は夜中てことでダメだって言われたらしいんだが、きっとあれは面倒だっただけだな。

そんなこんなでお地蔵さんのところまでは4人で行けたわけ。

で、杖にタッチしたところまではいいんだが、さあ帰ろうと思って後ろ振り返ると墓石が輝いているわけだ。

月明かりかと思ったんだが、新月かなにかで月は出てなかったんだよ。

てなると誰かがいるのかっていう話で、勝手に入って謝ろうと思って、まあこういうとき用に4人で来たっていうこともあるわけなんだが、その光っているところに行ったんだ。

だけど誰もいない。

で、ふと墓石を見ると、墓石自身が光っているわけだ。

その光はふわりと墓石から抜け出て、ふわふわとそのあたりを漂ってから、お地蔵様のところに向かって飛んで行ったんだ。


その後?知らないさ。

その時点で猛ダッシュで逃げ出したんだからな。

だからあれがどうなったかっていうのは知らないし、分からない。

ただ、悪いような感覚はなかったな。

それだけが確かさ。

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