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黄桜高校攻略

「大輝、じゃんけんだ」


「やってやろう」


 これはただのじゃんけんではない、生死をかけたデスジャンケンだ。


「最初はグー!」

「じゃんけん」

「「ポンっ!」」


 俺の手はグー、そして大輝の手は


「ちくしょおぉーっ!、負けたぁ!」


 大輝の手はチョキで俺の勝ちだ!、ってことで。


「行ってこい大輝!、お前の本気を見せてやれ!」


 かなり落ち込んだ様子で歩く大輝、このじゃんけんで賭けたもの、それは突撃権、誰が最初にエリアボスに突撃するか、まさに生死をかけたデスジャンケンだ。

 負けた大輝が慎重な足取りで近づく、エリアボスと一定距離を詰めると足元にあった石ころを拾い上げ投石、石はエリアボスにヒット!、その時既に大輝は走り出していた。

 速い、流石はスポーツマン、そのまま独走でこちらに走り、他の追随を許すことなく一人でゴー


「一人でゴールすんなよ!」

「あっぶねぇ!」


 一人でやってきた大輝にラリアットをかますが、それを大輝はギリギリの所で仰け反り、盛大に転がる。

 てか、なんで!?、石はエリアボスにヒットしたじゃん!


「痛ぃなぁ、あおぎ、絆創膏くれ」


「贅沢言うな!、唾でもつけてろ!」



―――――(ФωФ)―――――



「――――っ!」


 石ブロックを力一杯投げる、俺のブロックは外れたが、大輝の投げたブロックはまたエリアボスにヒット、瞬時に二人で駆ける

、タックルを確実に交わすように全力では詰めない、あとは振りかぶらずに小さな動作でバットを―――っ!


ズサアァァッ

ブォンッ


 スライディングでエリアボスの脇を通り抜ける、少し遅れて、俺の居た位置に右爪の一撃が降り下ろされる。

 エリアボスはタックルをしてこなかった、だが、まさかの情報違いに戸惑う時間すらない、エリアボスは大輝の放った弓を左腕で受けつつ大輝を殺しにかかる、当の大輝は呆気にとられ動けない。


「らぁ!」


 俺は迷うことなくバットを投げた、這いつくばった状態で投げたバットだが低空飛行でエリアボスの足に当たりバランスを崩し転倒させることに成功、転倒を確認した大輝が、やっと動く、俺のバットを拾い上げ、こちらに駆けつけてきた。


「いや、どうするよこれ?」


「わ、わからねぇ」


 バットを受け取り、問う、解からして大輝は状況をあまり呑み込めてないようだ、俺だってそうだ、まさか、こいつだけ行動パターンが違うとか。


「けど、エリアボスなんだからこうなることも予想できたはずだよな」


 自分で自分を嘲笑う、そうだ、相手はボスなのだから周りのヤツらとは違う行動をしてもおかしくはないのだ。


「っ!、うっぷ」


 ノソリと起き上がるエリアボス、その体からは恐ろしいまでの気配を感じる、まるで初めてヤツに会った時のような感覚、昨日の実験でその気配には慣れたはずなのに、そいつから発せられる気配はヤツの更に上。

 だが俺は隣で変な声を発する大輝に目を向けてしまったのだ、大輝は上半身を後ろに回し、呆然としている、その視線の先には・・・


「こ、これ、うっ」


 それはあまりにもキツイ光景だった、けれどおかげで打開策は見つけた、既にエリアボスはこちらに向かっている。

 大輝の逞しい腕を鷲掴みにし、走る、そこそこにキツイ上り坂だが耐えるしかない、既に正気になっている大輝であれば、余裕だろう、けれども俺は走れば走るほど息苦しくなり、エリアボスとの差も縮まる一方で。

 坂の終わりと豪華な石垣が見えてきた、しかし間に合わない、ボスの手が俺の腕を掴m―――――――




乾いた音が、青い空の下木霊した。




周りにいたヤツ=恐怖力4万

エリアボス=恐怖力12万


青城 泉は徐々にヤツらに慣れてきておるのじゃ!

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