奥手なサキュパスさん
この文章を書いたのはオッサンだぞ!
それも含めて読むと、可哀想になって薄ら笑いできるんじゃないかな!
「これでよし。」
苦節3年、ようやく魔法陣が完成した。
俺の青春を費やした成果が今ここにある。ついに、俺は今日サキュパスを召喚するんだ。
そんでアレしてもらって、コレしてもらって! それから大人の階段を上るんだい!
「アレシテコレシテ、ピッピドゥーン!」
俺が呪文を唱えると、魔法陣から煙がモクモクと出てきた。
なんか成功っぽい。これはマジでエロエロアバンチュール確定じゃね?
いつ童貞捨てるの? 今でしょ。そうでしょ!
煙が晴れた先には1人の少女がいた。
ピンクの髪で巨乳、まだ大人になりきれてない幼げな顔は可愛くて、俺は今にも告白してしまいそうになるのを必死に堪えた。
あの子に大人にしてもらえるのか。最高だな!
ピンクは淫乱、ハッキリ分んだね。
「召喚者はあなた? 願いは何かしら?」
「そりゃ、決まってるでしょ。僕と交尾してください。」
言ってやったぜ。さぁ、はよ!
僕を大人に導いて! 早く! さぁ!
「何言ってんのこの人!?」
「何って、ナニですよ! サキュパスなのに何で赤くなってるんですか!?」
「いや、私はそういうのやってないから。処女だし!」
何言ってんだ、コイツ。そのワガママボディーは飾りなのかよ!
サキュパスなんてエッチ以外に何できるんだよ! 詐欺じゃん。どうすんだよ!
「いや、サキュパスってあれじゃないの?主食が精気とかじゃないの?」
「いや、私の主食はスムージーだし」
「女子かよ!」
「女子だよ!」
くそう、予想外だ。
せっかくサキュパスを召喚できたのに。
俺はこのまま大人になれない運命なのかよ! 予想外だよ!
「じゃあもういいよ。帰れよ。」
「いや、私も帰りたいんだけど、無理だよ? 願いを叶えるまで帰れないよ?」
「まじかよ。じゃあ、あれだ。お前は何が出来るの?」
「ぎゅっと抱きしめたり、頭撫でたりできるよ?」
「それだけ?」
「えっと、じゃあホッペにチューまでなら」
「中学生かよ!」
おまえ、デリヘルでもフェラまでしてくれるんだぞ?
なんでサキュパスがホッペにチュー止まりなんだよ!
「じゃあ、まずはぎゅっとしてくれ」
「うん」
おい、良い匂いするじゃねぇか。
なにこの人のぬくもり的なの。凄い安心する。
「頭撫でてくれよ」
「はいはい」
ちょっと何これ、新感覚。なんか涙でてきた。
思った以上にグッとくるぞこれ。
「ありがと」
「どういたしまして」
「えっと、召喚した代償は何になるんだっけ?」
チュッ
「召喚の代償はキス、かな。」
サキュパスの顔が赤い。
なんだよ、卑怯じゃんかよ。そんな顔されたら好きになっちゃうじゃん。
「なぁ、また召喚してもいいかな?」
「もちろん! じゃあ、またね。」
サキュパスさんの笑顔が眩しいです。
そうだ、今度はこんな深夜じゃなくて、昼間に召喚しよう。
そんで遊園地とか行こう、そうしよう。
書いた後に、こんなの書いてる自分を想像して悲しくなりました。
サキュパスさん、家に来てくれないかな。
あと、これが恋愛カテゴリでいいのか不安になりました。