主従関係
犬は賢いというが、息子が捨て犬を拾ってきた時には、飼うことに戸惑いを感じた。
なぜなら、うちには既に2匹の猫がいるからだ。
喧嘩をしないだろうか?
ただそれだけが心配であった。
しかし、よく見ると、犬は子犬である。
喧嘩を始めた時には、躾ればいい。
大きくなってもやめない場合、屋外飼いをすればいい。
そう考え、私は犬を飼うことを許可した。
しばらくの間、2匹の猫と子犬は互いを牽制しあっていた。
しかし、ある時期から、お互いにじゃれあうようになり、
最初抱いていた心配は要らぬ心配と化した。
そんなある日、私が猫の餌をあげ忘れていた時、
なぜか、犬に吠えられた。
どうやら、彼の中で猫は私よりも高い位置に位置付けられたそうだ。
どうりで、喧嘩をしないわけである。
いつの間にか地位が一番下になっている。
気づかなければ幸せかもしれませんね。