003
今日学校でしょ?頑張ってね
「w」
なんだよ笑うとこかー?
「学園祭頑張ってください」
「あの」
なんだい?
今から少し暇だ
「いまさら藤子さんが大学の演劇研究会にいないことを知ってw」
あー
まあそう落ち込むな
不都合でもあるのか
「見に行きたかったです」
演劇を?
「はい」
それはいいね
「藤子さんの演技見たことあるんですか」
あるよ
嫉妬してる?
「どんな感じなんですか?」
演技的
上ずり気味
かわいいキャラは努めてかわい子ぶって
仕草はあまり豪快にしないから少しわかりにくい
批評終わり
みたいだけだろ
見に行けばいい
危害を加えなければ普通の客なんだから
ところで,君藤子さんの自転車にいたずらした?
「何のことですか?」
そっか
藤子さんの最寄り駅って把握してたっけ
そこに止めてあった自転車にごみが詰められてたらし
「えっと」
失礼
気が立っていた。
「―――です。」
っておーい知ってんのかい
「それだけ知ってます。」
じゃあごめん
忘れて
何でも君のせいな気がしてしまって
「僕が色々やっているせいですよ」
それな
「演劇研究会の皆さんに一日目お疲れさまでしたとDMするか迷っています」
「梅林さんや高木さんにはただではおかれなさそうなので止めておきます」
やめとけよそれはただの嫌がらせじゃない
「そういえば藤子さんって何か病気なんですか?」
え,こわ,確かに今日は咳してたけど
なんでわかんの?
「耳が悪いとか言ってましたよね」
ああそのことか
「他にもあるんですか」
今日の体調のことかと思った
たまに聞こえないらしい
だから肩をそっとたたいてくれって
この話したらやばい奴が「藤子さんに合法的に触れる」って言ったらしい。真剣に頭おかしいと思わね?
「僕がそいつのこと「頭おかしい」とか言ったら」
ブーメランを投げる少年の絵
面白い画像使ってくんな。
ブーメランが少年の頭に直撃する絵
「こうなるじゃないですか」
いや,面白い画像使ってくんなよw
「藤子さんてそういうやつに好かれやすいんですか。」
少年が3本のブーメランを投げている
へーい
俺に刺さった。
そうだねえ
変な人に好かれるやつだ。
事件に巻き込まれる人間ってやつが決まっているみたいだ
平穏な一般人と不穏な異常者が平均を作ってる。
何も知らない人の層ってのがあるんだ
「いや,僕にわかることじゃないですね」
「僕たちは不穏な異常者ってことですか
わからない
君はこれまでの人生でこういうことはあった?
「どういうことですか」
不穏な異常者にはこういうことが日常なんだ
よくあること
そして普通の人にとってはあり得ないことでフィクションのようなことなんだ
「Natsume Imaiさんの話を聞いたときも藤子さんの話を聞いたときも僕には遠い世界の話のように感じました」
「でも皆さんからすれば僕がやっていることの方がよっぽど異常者ですよ」
そう卑下するなって
しかし僕の話ってなんだ?
「僕は藤子さんやNatsume Imaiさんのような壮絶な過去はありませんから…」
はっはっは
上流階級め
「上流階級ですか」
そんな気がする
知らないけど
「とあるところで彼女をみてひとめぼれしたんですけど」
「正常な感情が湧かないです。これが恋なんですかねw」
あえて言おう。
そうだよ
それ
恋です
「僕なんか浅はかですね」
浅はかとは?
「一目惚れした人を追い求めて」
「何でも知りたくて」
「あんまり言うと罪が重くなりそうです」
言わなくたって刑法が許されなければ罰する
「考えることくらい自由じゃないんですか」
「って言おうと思ったんですけど僕行動に移しているんでした…」
そうだよー
考える自由を保証します。
「藤子さんの首絞めたことありますか。」
「やっぱ何でもないです。」
どうした
えっと
あるよ
「あるんですか」
うん
変でもない
「絞めたことは?」
答えていいの?
ききたくないのでは?
「なんかジレンマ」
よくいるみたいね首絞め好きな女の子
君は普通
「彼女が好きなんですか!?」
もちろんだよ!?
え,なんで付き合ってると思ってたの?
好きだからだよ
「違います彼女が首絞めをですよ」
文脈把握できなくてごめんなさい
偏差値低い
00大学なんで
「なんで大学が関係あるんですか
卑下しないでくださいよ」
はは
僕の方こそ人の彼女のことを
ググったら検索結果は首絞めたがる彼氏の話が多いって読めない?
藤子さんは締められるの別に好きじゃないし僕もしない。したことがあるってだけ。
…dmしにいってない?
「しません」
「確かにそうですね
早とちりしました」
「おやすみなさい」