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三宅町の赤いカブ  作者: Elena
36/55

バイク屋

「ピィーッ!」と、前方からDD51の汽笛が聞こえる。

 35系客車のボックスシートに座るカイは、横目にいつも走っている道を見る。

 三宅町に来て、初めての三宅町鉄道乗車であるカイ。

 買う物はタイヤだ。

 もし、三宅町市まで行って、タイヤが無ければ通信販売を利用する事になる。

 あまり、通信販売を利用することは無いカイは、出来れば現物を見て買いたいと思っていた。

 美奈川渓谷を抜け、三宅町市の町に入った列車は、JR線のキハ110系気動車と並走しながら、三宅本町駅に到着する。

 列車を降り、事前に調べておいたバイク屋に行く。

 都会の量販店と言うわけではない、個人経営の田舎のバイク屋だが、品揃えはそれなりに良い。

「ハンターカブのタイヤと、マフラー。」と伝え、求めるタイヤの銘柄を言うと店主の爺さんは、すぐに持って来てくれた。

「根利ちゃんの友達だろう?」

 と、爺さんは言う。

「えっええ。根利って奴なら知ってます。」

「うちと、線路の向こうのJ.rideに出入りしているようだが、この前、CBR250Rのブレーキランプを換えに来た時、「郵便バイク仕様のハンターカブに乗っている子が転校してきた」って大喜びだったよ。」

「そう、ですか。その、ハンターカブなんですが、実は、二ノ山で事故って―」

「ああ。それで、パーツを買いに来たというのか。」

 項垂れながら頷き、無理を承知で「郵便バイクの郵便ボックスなんて、ありませんよね。」と聞いてみる。

「うーむ。そいつはなかなかのレア物だからなぁ。」

 と、爺さんは言ったが「探してみよう」と言ってくれた。

「ところで、二ノ山で事故ったのは―」

「自滅です。何度も転んで、パンクして、ライト壊してミラー壊して、挙句、ボックスも壊しました。スーパーカブでも上がれるって言うから登ってみたのですが、甘かったです。」

 爺さんはそれを聞いた後、

「どこから登った?」

 と聞く。

「えっと、白上宮下口から。」

「ああ―。そこかぁ。」

 と、爺さんは口の中で言った。

 が、ある事は伏せた。

「まぁ、また何かあったらおいで。これ、うちの連絡先。」

 爺さんから連絡先を貰って、三宅町駅から列車に乗って帰ると、その途中、アカネも同じ列車に乗って来た。


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