冬の日の帰路
冬の寒さに震えながら、帰路に着く。
思ったより部活が長引き、電車も乗り遅れてしまったため外は真っ暗。
田舎故に街灯も少ない。
あまり遅いと親に心配されてしまう。早く帰らなければと早足で家に向かう。
家の前の直線の最後の街灯を通りすぎたその時、ふと何か違和感を感じた。
そこに人が居るかのような感覚。
怖くなって更に足を早めていく。
あの街灯の元には、何が居るんだろう。
気になって振り返った。
何も居なかった。ただの勘違いだったようだ。
「ただいまー」
家の戸を開けてそう言った。
戸を閉めようとしたその時だった。
戸がしまらない。
何か強い力でこじ開けようとしてきている。
戸の向こう、足元は水浸し。裸足の小さな足。
幼い少女が立っていた。
「どこまでもついてきてくれるって、いったよね」
「いったよね?」
「いったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよねいったよね」
「離れないって、約束、したんだから。ね?」
ほんのちょっとだけ続く