表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/6

初お友達ゲット。

ちょっとだけフラグ回避の為に前進です!


3回目の更新。

……皆さんに楽しんでもらえてるでしょうか…

若干心配中です( ˃̣̣̥ω˂̣̣̥ )

 

 友達をつくるとは決めたものの・・・


「う〜ん。誰にアッタクしようかなー」


 ーー・・・まあ誰にアタックしても最初はみんな変わらないだろう。だってイベリアお屋敷の皆から嫌われてるもんね☆


 あーあ、相手にしてもらえなかったらどうしよう……

 自らの自爆である。


「うじうじしてたってしょうがない!どうせ嫌われてるんだったら当たって砕けるまで!」



 まずはメイドかな〜。なにせ筆頭公爵家である。使用人の数も少なくないのだ。多すぎて何人居るのかすらイベリアは知らない。ー本当は知らなければならない事だが、イベリアは子供の時からのイベリアである。勉強などひとっつもやっていない!!!


 ・・・って!いばって言うことかぁぁあい!!!


 イベリアに友達はいない。ツッコミ役もいない。


「一人ツッコミ……寂しい。」


 まあ、これからたくさんツッコミ役もできるわよ!

 友達ひゃっくにんでっきるかな〜♪


 お友達ができたら、まず一緒にお散歩したいなー。

 あと一緒にお菓子を食べるの!!


 ……いやいや、そうじゃない。そうじゃないない。

 まずは家族仲修復が先じゃない。

 まずい。ひじょーにまずい。思考まで4歳児になってきてるぅぅぅう。私は見た目は4歳でも中身は16歳よ。そう16歳。大人な思考でいかねば!


 ふうぅ、一人で妄想するのも体力を使うものなのね。


「さてと!そろそろ行動開始ね!」

「まずはリリに話しかけてみましょう!」

 リリ・メーガン


 えいっえいっおぉー!!近所迷惑ならぬ邸迷惑にならないくらいに気合いの入った声を出す。まあ実際にやるのはベルを鳴らすくらいなんだけど。何事も雰囲気は大事にするタイプなのである。



 コンコン

 ベルを鳴らしてから30秒もしないうちにドアが叩かれる。



「失礼致します、お嬢様。何かお呼びでしょうか」


 うん、リリはやっぱり駆けつけるの早いな〜。嫌ってる


 本名リリ・メーガン。イベリアの専属メイドで、イベリアは癇癪を起こすたびに当たり散らしていた相手の一人で、そしてそんなイベリアに対して俊敏に対応できる実に優秀なメイドなのがリリ。


 態度はかちっこちだけどね。今まで気にしたこと無かったけど表情が全くかわってない。ほんっと能面といい勝負できそうなくらい、完全な無・表情。

 でも、それでもわかる。目が、目が…冷たいよぉぉお

 オタクは基本的に他人に弱い、言わゆるお豆腐メンタルである。それは記憶と共にきっちり復帰しましたとも、面倒なとこまで…

 でもでも頑張るのよ!


 えーとえーと、えーっとね、

 ……話すこと考えてなかったッ……


「き、 今日は天気がい、いいわ、ね……」


 お…おわったわーーー

  天気がいいわねって…セーフ?いや、いくらなんでも苦しすぎる。


「はあ、そうでございますね。今日は雲ひとつなくとても良い天気でございます」

 さすが優秀メイド、戸惑いつつも鉄壁の仮面で返事をしてくれた。


 ん〜でもやっぱり会話が続かない。

 次!早く次の話題に!


「リリ……あのね、今までごめんなさい!」


 緊張して忘れていたが、本当はこれを言わなければならないのだ。むしろ一番大事な所。今まで理由もなく散々当たり散らしてきて酷いことをしてきたのだから当然のことだ。お友達になる為には謝って許してもらわないといけない。

 私は全力で頭を下げた。本来イベリアならありえないことではあるがそんなのおかまいなし!

 

 許して……もらえるかな。


 おそるおそる顔をあげるとぽかんと豆鉄砲を食らったような顔をしたリリがいた。

 ・・・めちゃくちゃ驚いてる。当たり前だけど。鉄壁の仮面をもはがれちゃってるよ!イベリアが謝った効果こんなすごいの?!


「突然、どう、されたのですか?」


 いやまあそうなるよね。


「今までリリとか周りに酷いことしたでしょう?だから謝ろうと思ったのよ……」

「・・・」


 な、なんか反応してほしい!沈黙気まずいよーー



 リリは何か考える素振りをした後に、


「お嬢様は今日、まだ一度も癇癪を起こしていらっしゃいません。失礼ながら昨日までのお嬢様は起きてすぐ癇癪を起こしておりましたので不思議に思っていたのですが、改心…されたのですねお嬢様。お嬢様は我儘放題で傲慢でもう手遅れかもしれないと私は思っておりました。そんなお嬢様がご自分から改心されるなんて……!」


 え?改心??

 あ、そうよね。リリからみたら改心よね。だって中身が16歳なんて知らないんだもの。そう思っていてくれる方がいいかも。

 それにしてももっとこう、漫画とかみたいに複雑になったり時間がかかったりするのかと思ってたから理解?というか、リリの心が広くてそして悪いけど案外チョロくて助かった…

 でもリリって結構辛辣ぅ、グサッとくるものがあるわ…無意識なのがまたくる。天然こっえぇ


「私を…ゆ、許してもらえるかしら?」

「ええ。もちろんでございますお嬢様」

「でも、今まで散々当たり散らしてきてきたのよ?本当に許してくれるの?」


 あっさりしすぎて逆に信じられなかったので、再度確認。リリは一瞬きょとんとした顔をしてから優しく微笑んだ。


「お嬢様がご家族とあまり会わずにずっと寂しい思いをしておられたのを知っておりました。そして紛らわすように癇癪を起こしていたのも。ですから、改心されてこうして謝って貰えた事私はとても嬉しいのです。だから、もう良いのですよ。」


 ふいに頬に暖かいものが流れる感触がする。


「……ッ」


 イベリアにも心配してくれてる人は居たらしい。知らなかっただけで。それが、とても嬉しい。ゲーム内では全然わからなかった事、イベリアも気づけたら何か変わってたのかな。


 私はリリに抱きついた。


「……お嬢様」


 リリは私が泣き止むまで優しく背中を撫でてくれた。

 ちょっとだけむず痒くて照れくさい…


 リリの腕の中を堪能した私は本来の目的を思い出した。

 お友達!今度はお友達になってもらわないと!


 ほんわ〜っとオブラートに包んで遠まわしに聞いてみよう!この流れから断られたらきついもんね、なんせお豆腐メンタル。


「リリ……あのね、お友達になってほしいの」


 oh…オブラート、どこいった。遠まわしって考えてたのにッ!


「お友達、ですか?」


 こうなったら仕方ない。最後まで押し切るのみ!

 イベリアパワー発動!!


「そう!リリにお友達になってもらいたくって。

 ……だめ、かしら?」


 4歳児の武器。上目遣い&悲しげな表情でいっきにアタック!使えるものはなんだって使う主義である。



 本日二度目の沈黙が流れる。うう、気まずい。


 数分おいてリリが応えた。

「なぜ私なのか教えて頂いてもよろしいでしょうか」


 理由か〜、

 イベリアが癇癪起こしても嫌がってたけど怖がってなかったし頑張れば仲良くなれると思ったんだよね!

 それに一番接触しやすいし!


「私が癇癪を起こしてもリリは怖がっていなかったでしょう?だからリリなら仲良くしてくれるかもしれないと思ったのよ……。それに今私を許してくれたし」



 にこっとリリが笑った

 ーー癇癪の理由を知っておりましたからね、と言ってから


「そうゆうことなら喜んでお嬢様のお友達にならせて頂きます」

「本当に?」

「はい、本当でございます」


 ーー・・・や、やったぁぁぁあ!!!!

 祝い!念願の初お友達ゲットだぜ!

ーかの有名なポケ○ン主人公の決めゼリフ、ちなみに一回は言ってみたいランキング第5位。


 ************


 まずはリリにも事情を話してこれからのことを手伝ってもらわないとね!!


 ・・・でもその前にせっかくお友達になったんだから一緒にお散歩とお茶くらいしてもいーよね!!!


 目標とはいかに。

 どこまでもマイペースなイベリアであった。



巻き込まれるリリはこれから大変そうです。

頑張れ!優秀メイド!!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ