プロローグ
ファンタジー物です。
感想とかくれると嬉しいです。
かつて、この地は神々に支配されていた。
神々は、人々を凌駕する力を有していた。
その中でも特に強力な4人の神がいた。
主神 ウォーデン
雷神 ゾア
邪神 ローゲ
勝利の神 フレイ
強大な神々の下で人々は奴隷のような扱いを受けていた。
しかし、人々に転機が訪れる。
神々の間で争いが起きたのだ。
邪神ローゲの悪戯により、神々の間に亀裂が生まれた。
邪神によって打ち込まれた亀裂は、長い時間をかけて神々の関係を修復不可能なものとした。
その争いに巻き込まれ人々は多くの犠牲を出した。
犠牲の数は、悲しみに、そして怒りに変わっていった。
怒りは、主たる神々へと向かっていく。
そうして燻っていた怒りは暴発を迎える。
少年のように見える戦士の一言が契機となった。
「武器を持ち立ち上がれ! 神々に支配される時代は終わりだ」
この一言は、人々を鮮烈に戦いに誘った。
こうして人と神の戦いゲッテルデメルングが始まった。
この戦いの中、人を率いる6人の英雄が生まれた。
神々が事の大きさに気づいた時には既に手遅れとなっていた。
彼らの活躍は、遂には神々を打ち破り、神々の支配に終焉を齎した。
古き神々の世の終わりと新しき人の世の始まりを告げる。
主神ウォーデンを除く神は討ち取られ、ウォーデンは姿を消した。
人間はかつて神々の都があった地に国を作った。
その国の名前はミズガルズ連邦。
人々の意思を尊重するためにミズガルズ連邦は対話による政治を掲げた。
ゲッテルデメルングで活躍した6人の英雄と建国時に貢献した1人の賢者を神殺しの英雄と呼び、尊敬を集めた。
しかし、今もなお神を信仰してる一派がミズガルズ連邦を認めず、新たな国を興す。
彼らは自分たちの国のことを神国ヴァルハラと呼び、ミズガルズとの決別を宣言した。
神国ヴァルハラは神々の世において、優遇されていた権力者を取り込み勢力を拡大していた。
神国ヴァルハラは神権政治を擁する階級制を維持し、ミズガルズ連邦との間に緊張が走る。
その中、神国ヴァルハラに神の血筋を受け継ぐ少女が誕生した。
少女は聖女と呼ばれ、神国ヴァルハラの指導者に君臨した。
聖女は強力な指導力を以て、ミズガルズ連邦に対して戦争を起こす。
神国ヴァルハラは神々の側で戦った勇者達エインヘリアルを中心に、ミズガルズ連邦は神殺しの英雄を中心に激戦を繰り広げる。
それはゲッテルデメルングの再来のようだった。