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怪盗は警部で探偵  作者: 仙葉康大
最終章 「怪盗は警部で探偵」編
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最終話 「帰るべき場所」

 場所は変わらなかった。時間帯は夜明け前だ。墓の前にルシーを寝かせる。サファイアのペンダントをかけてやる。


 十年前の空気は懐かしい匂いがした。


 足音が聞こえた。馬鹿な少年が必死になって走っているのだろう。


 再び時間軸を使おうとしたミカエルにある考えが浮かんだ。時間軸があれば、生きているルシーに会いに行くことができる。


 でも、そこにはキンリエもエドナもファカもいない。

 ミカエルはルシーの方を振り返らずに、帰るべき時代へ飛んだ。


                                 了

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