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1、噂の…
「ねぇー、今年『特例』の子が入ったんでしょぅ〜」
「そうそう!!貧乏のクセしてさぁ」
入学式が終わり、静まっていた生徒たちも騒ぎだす。
話題の多くは『特例』で入学した生徒のことだ。
『特例』で入学した高瀬天音ー。
入試を首席で合格した彼女は入学式では新入生代表もつとめた。
そのため周りが騒ぐのも無理はなかった。
「静かにしなさい。
1組から順に教室に移動してください。」
教師のアナウンスが体育館に響く。
「えー、私が3組を担当する小柳だ。」
教師が自己紹介を始めた。
にわかに生徒たちも騒ぎだす。
もっとも話題は小柳のことではなかったが。
そう、このクラス、3組には彼女がいた。
高瀬天音が。
天音の席は一番後ろの窓側。
隣には誰もいない。
3組は奇数なので必然的に隣がいない生徒がでてくるのだ。
ーもっとも彼女がそうなったのは故意か偶然かは分からないが…。
教科書を配ったり説明を受けたりしてその日の授業は終わった。
これからどんな学校生活が始まるのかー。
それは誰にも予想できなかった。
第1話です。




