詩 桜の季節
掲載日:2026/03/15
桜の季節がやって来た。薄桃色の優しげな風が吹く。
暖かい陽に、皆、目を細め、前へ歩き出す。
人生を進める者、自分の人生を卒業する者、まるでトランプを混ぜるように、色んな人生が顔を出す。
それをいうなら、明るい涙と、淋しい涙、悔しい涙も見られる時である。楽しい涙もありかもしれない。
しかし出られない者もいる。
「自分がいたら、邪魔になる」
諦めているのだ。
皆、新生活に夢中かもしれないが、動かない者も多い。悔しさと悲しさと不安と、色んなことで、押しつぶされそうだった。
何故、自分だけ?
前にも今にも進まず、過去だけにとどまる。
酷い場合には、寝たきりになってしまい、どうすることもできない例もあるのだった。
「皆、いいな」
ずっと、ずっと、羨ましかった。
皆の輪に入れて欲しいと努力したこともあるが、無駄に終わった。
「自分、いなくなったほうが…」
何度も何度も思った。
実施に、行動に移そうとしたが、勇気が必要だった。
動くのは一瞬、動かなければ一生、続く人生。
「もういい加減にしようよ」
そういう自分と、「いや、まだ間に合う」という自分がいる。
どの選択肢を選ぶかは、自分が最終的に決めることである。




