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オーケストラ
♯ 065
戦時中の実話らしいです。
とある演奏楽団。戦争が始まって、自粛ムードも高まって公演の依頼も減るばかり。
地方のドサ回りをしてもオーケストラの演奏を聴こうなんて客は殆どいなくなってしまっていました。
そんな状況をなんとかしたいと考えた楽団のオーナーは、ある地方公演のポスターにこう書きました。
『演奏が気に入らなかったら入場券の3倍の金額を返金します』
当然と言いますか、それを見た田舎の人達は、都会で一流の楽団の演奏を聴くだけ聴いて、何かイチャモンを付けて払った3倍のカネを貰って帰ってやろうと考え、公演先の会館は超満員となりました。そんな、なんとなく胡散臭い客寄せをしていた公演でしたので、会場の中にも外にも地元の特高の人達も沢山来て目を光らせていました。
そん中、演奏が始まりました。
楽団は延々と『君が代』を繰り返し完璧に演奏し続けたため、誰も返金を求める人は現れないまま、超満員の公演を無事に終えました。
ちょっと中休みがほしいです。




