甕算用 現代版
♯ 057
とある時計屋に一人の男が腕時計を買いに来ていました。
男 「うーん…、やっぱりこっちのオメガにしとこう。」
店主 「有り難うございます。15万円になります。まあ、こっちの30万円のロレックスもしばらくとっておきますんで、気が向いたらいつでも来て買って下さい。」
その日、男は15万円のオメガの腕時計を買って帰った。しかし、翌日もその男は店に現れた。
男 「いやぁ、すまないが、やっぱりあのロレックスが頭から離れなくてね。昨日買ったオメガを返すから、そっちの30万のロレックスをくれないか。」
店主 「いやぁ、それはそれは有難うございます。」
そう言うと、男は昨日買ったオメガの腕時計を未使用のまま返し、ロレックスを受け取って立ち去ろうとした。
店主 「ちょっと、お客さん? お代のほうは…」
男 「え? 私は昨日15万円払った。そこにこの15万円の腕時計が戻ってきたんだから、君は既に30万円分の儲けは得ているじゃないか。」
店主 「ん? えーと、確かにそうだな。」
昭和30年代頃まで、このような詐欺の手口が通じたそうです。
私の場合ですが、ワクチン接種の後は『ダル眠い』です。