海野貴洋の弱点
車劇です。
今週は遅れてしまってすいません。
では、よろしくお願いします。
2019.1.23 編集しました
久しぶりのオフだ。まあ、今日は有山と二人で遊びに行くんだが。
めっちゃ緊張してきた。
俺の私服大丈夫だよな。と思い服装を確認する。
チェックのワイシャツにジーンズ、素晴らしいな、かなり当たり障りのない服装だね。
初めは、プロ一年目にして抑え投手に抜擢された、水田投手の似顔絵Tシャツを着ていこうとしたら、汐里にめっちゃ怒られた。当たり前か。
「海野く~ん!」
「おはよう、有山」
まだ集合時間の10分前だが、有山が来た。
「ごめん、待った?」
「おう、待ったぞ」
と、言うと有山がジト目を向けてくる。
「そこは、全然待ってないとか言うところでしょ」
俺にそんな事を求めるか。
「事実待ったから」
「う~ん、海野君は乙女心というのを理解してないね」
「俺、乙女じゃないし」
有山はため息をついたあと歩きだした。
「もう、いいや。早く行こ!」
有山は俺の腕を引っ張った。
ということで来たのは水族館である。久しぶりだなー。水族館に来るの。
「見て、綺麗だね」
有山はまとまって泳ぐ魚を見て笑いながら話す。楽しそうで何より。
「そうだな」
俺は返事をしつつ、有山の写真を撮る。
「海野君、盗撮?」
え、ひどくない?
「そんな気はなかったけど、気を悪くしたなら謝る」
「別にいいけど」
有山はいたずらに成功したかのような笑みを浮かべる。
良かった。有山に嫌われたら生きていけない。
何を言ってるんだ俺は。
水族館を一周したらランチタイムになっていたため、近くのレストランに入る。
かなりゆっくりとご飯を食べる。
「海野君って音楽とか聞く?」
「おう、聞くぞ」
俺は登校中暇だったのでいつも音楽を聞いてくる。今は有山と一緒に登校してるから聞いてないが。
「何聞くの?」
「色々聞くけど一番はラウドロックだな。あとハードロック」
「ロック好きなんだ」
「洋楽のね。邦楽はほとんど聞かないかな」
中1までは邦楽を中心に聞いていたが、英語の時間で洋楽のロックの素晴しさに触れた。あくまでも俺個人の意見だし、決して邦楽がダメとは言ってはいない。
その後ご飯を食べて。次は水族館の近くにある遊園地に行くこととなった。
現在の時刻は12時過ぎ今から移動して2時。まあ、遅くはあるが別に良いか。
俺は遊園地で乗れる乗り物は少ない。
ジェットコースターとか本当に無理。怖い。
「う~ん。海野君何に乗る?」
「絶叫系以外なら何でもいいよ」
有山はまわりを見渡し良さそうなものを探す。
「じゃあ、あれ!」
と言って指差したものは的当てゲーム。いわばストラックアウト。俺の得意分野だ。
そこに移動すると、有山はパーフェクト賞にあるぬいぐるみを欲しそうに眺めてる。可愛い。
「有山、あれ欲しいのか?」
「え、そうだけど」
「よし、いっちょやりますか」
俺は財布から100円をだし遊園地の人に渡した。
「じゃあ、12球以内で9個の的を当ててください。当たった的の数にたいして景品があります」
お兄さんから説明されてからスタート。
俺のコントロールを見ろ!
距離は10メートルほど。余裕や。と思って投げた一球目、ボールは的を完璧に捉えたが、的は倒れることは無かった。
はい?いや、おかしいだろ。これは結構強めに行くしかないか。
そこからバシバシ的に当てていき、9球で終わらせた。
「おめでとうございます!お兄さんうまいですね!」
「どうも」
「では、景品を選んでください」
まあ、初めから決まっているけどね。
「あのぬいぐるみください」
俺は指差した。お兄さんははじめは怪訝そうな顔をしたが、後ろにいる有山を見て納得したようだ。俺、ぬいぐるみは要らんぞ。ぬいぐるみ買うならダンベルでも買うわ。
「お兄さんは野球やってるんですか?」
ぬいぐるみをわたしながら遊園地のお兄さんが聞いてくる。
「はい、高校野球をやってて」
「そうなんですか!では、私、高校野球好きでしてよく見るんですよ」
いや、プロも見ようぜ。
「ちなみにポジションは?」
「ピッチャーです」
「ピッチャーでも、あのコントロールは異質でしょう。」
うるせー、余計なお世話だ!と心の中で反論してそこを立ち去った。
「はい、有山。」
俺は袋に入ったぬいぐるみを渡す。
「ありがとう!海野君」
「これくらいどうってことない」
なんたって俺のコントロールだしな。
でも生前の俺には考えられないよな。代わりにとってやるよ。なんて言えない。コントロール悪すぎて。よくメジャーに通用したよな。オープン戦だからなんとも言えないけど。
「じゃあ、次はお化け屋敷行こ!」
「おう、わかった」
すごいアグレッシブだね。本当にお嬢様とは思えない。つーか有山はほとんど娯楽に触れてないって言ってただろ?だから、楽しいのか。
中に入って行くと周りはほとんど見えないくらい暗い。
しかも、セッティングとかすごいしっかりしてる。どうやら、設定は廃病院のようだ。
隣で有山はびくびくしながらついてくる。
「待ってよ~、海野君」
足がすくんでだんだん遅くなっていく。
「大丈夫か?」
「怖い」
大丈夫じゃないみたいですね。
「でも、行く」
行くのね。そして、一歩進むと、いきなり隣から血だらけの患者の幽霊、に扮した遊園地の人が飛び出した。
それに驚いて有山は俺に飛び付いてきた。近い近い近い。でも、いい香りがする。有山は俺から離れる気はないらしい。有山は気にしないの?さっきから当たってて気になりまくりなんだけど。なにとは言わないし、言うまでもないが。
その後も二人で歩いていくが、驚かされる度に有山が可愛い声を上げてだんだんと俺の腕をつかむ力も強くなっていった。そして、なんとかゴールまでたどり着いた。いや、俺の精神が持たない。
「あの、海野君」
お化け屋敷から出たあと俺から離れた有山は俺の前を歩いていたが後ろを向いて言った。
「海野君とジェットコースター乗りたいんだけどいい?」
上目遣いできいてくる。そうお願いされたら断れねーな。苦手だけど。
「うん、わかった。頑張ります」
「ありがとう!海野君!」
有山は満面の笑みで言った。うん、君が嬉しいならそれでいい。
その後俺は死にそうになった。
ジェットコースターに乗って、ちょうど5時になった。
そろそろ帰らんと家につくのが遅くなってしまうな。
「有山、もう帰ろうか」
「最後あれ乗らせて」
それはこの遊園地で一番目立つ観覧車だ。
「わかった」
俺が答えるとすぐに俺の手をとり走って行く。
意外と待たずに乗れたな。
有山は窓の外を眺めている。
「綺麗だな」
俺が窓の外を眺めて声を漏らす。
「私ね、ずっと遊園地行きたかったんだ」
有山は少し満足したように言った。
「こうやって友達と、とか家族と、とか」
有山は窓から目を離し俺の方を向く。
「だから、ありがとう私のやりたいこと叶えてくれて」
「俺も楽しかったからいいんだよお礼なんて」
少ししてゴンドラはしたについた。
俺は有山を家まで送って行きそこから帰路についた。
週2投稿始めようと思っています。
来週から、というのはわかりませんが近いうちに始めようと思います。