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すいません、今回はかなり短いです。



2019.1.11  編集しました


 完全試合をするとは言ったものの、どうしよっか?

 あんなに可愛いマネージャーに言ったんだ、平崎に期待させて、その期待を裏切るような真似はしたくない。だって、みんな可愛いマネージャーから良い感じに思われたいって思うだろ?それだよ。

 そんなくだらないことはおいといて。本当にどうしよっか。

 死ぬ前みたいな球威と球速があるわけでも無いし、変化球に変化量があるわけでもない。まぁ、でもそれ以外の要素では、上回っている。その最たる例がコントロール。死ぬ前の高校時代はノーコンだったからな。プロに入っても決して良いとは言えないコントロールだった。それが今のコントロールは、プロ野球選手の中に入っても、かなり良い方に入るくらいのものとなった。

 ほんとに158キロのストレートが欲しいな。そしたら抑えるのも楽なのに。まぁ、そんな球速があったら本当にチートだ。ただでさえ転生前は元プロ野球選手でメジャーリーガーにもなった人間の経験というチートがあるのにそこからさらに増えるのはおもしろくないな。だからここからは今の俺の仕事である。自分の良いところを伸ばし、自分の悪いところや苦手なことを克服し、普通のレベルにもっていく作業を確実にやっていく。そしたら、プロへの道もかなり現実的なものになっていくと思う。事実、俺はそうやってプロ野球選手になった。いや、そんなこと一切やっていなかったわ。コントロールは糞食らえとか言って球速コントロールはほったらかしにしてたわ。だからシーズン四死球記録とシーズン暴投記録を塗り替えてしまったんだよな。

 こんな下らないことを考えるのをやめて走るか。

 俺はみんながバッティングをしているのを横目に見ながらポール間ダッシュを始める。みんな一生懸命やってるな。でも、バラバラだ。チームとしてまとまりきれてないのが現状だ。でも、チーム方針は自由だからな、個々でやっていくのも間違いではない。1人1人のポテンシャルも低いわけではないから、全員野球じゃなきゃ勝てないかと聞かれるとわからないと答えざるをえないということだ。だからしばらく様子を見てみよう。

 別に、仲良くないというわけではない、むしろ仲良しだ。

 それを野球にも持ってきてくれたらかなり強いと思う。



 そして、その週の日曜日、杉沢高校との練習試合である。

 先発は俺。まずは初回をきっちり抑えよう。

 先頭バッターへの初球はインコースのストレート。

 それをバッターは空振り。今日も調子が良いな。ガンガンとばして行くか。そう思い真っ直ぐで、ではなくカットボールとスプリットで打ち損じらせる。

 そして初回を三者凡退で終える。今日は1人で投げきることになっている。アルバードは打者として出場しており最後まで守らせるからだ。

 アルバードがどのくらい打つか、というのが気になるからな。

 それより、相手に注目されている選手がいるのか分からんが新聞社が来ている。まぁ、多分ローカルなやつなんだけどここで完全試合をすれば、俺の名前が全国では無いかもしれないが三重には響きわたるかもしれない、死ぬ気で投げよう。

 その注目を浴びていたのはマウンドに上がったピッチャーだった。

 投球練習で140代のボールを投げていた。

 つーか注目選手を俺ら弱小で投げさせますか?そういうのって普通もっと強いとこにしません?

 今日はパーフェクトやられるかもな。

 そう思ったとおり、初回は三者凡退だった。全くタイミングがあっていない。俺も三人で行きますか。

 その後は白熱した投手戦だった。とにかく俺と相手投手の葛西はどちらも1人ずつ丁寧なピッチングで完璧に潰していく。俺は6回終わりパーフェクトを継続中である。このまま勢いに乗って行くか。しかし、相手投手もパーフェクトをしている。このまま引き分けで終わるのは嫌だな。でも、俺の絶望的な打撃力ではあんなピッチャーから打てるわけがないので、ここは、みんなに任せるか。この回も4番と5番が倒れ2アウトになりキャッチボールを始めた。打席にはアルバートが入った。先程の打席はレフトフライ、この中だったらアルバートが1番飛ばしている。そして快音が響いた。

 アルバードがホームランを放ったのだ。流石アルバート、あのパワーには天才投手もお手上げのようだった。

 そして7回8回を抑えてついにパーフェクトで最終回を迎えた。

 1点を守るためにマウンドへいく。

 あとアウト3つで完全試合だ。これで俺の評価はうなぎのぼりだ。

 そして、最後の打者をスプリットでつまらせきっちり抑え、完全試合を達成した。




 それから3日、1人の女子生徒が前にいる。

「野球部に入れてください」

 その子は俺と同じ一年生で、マネージャー志望、

 名前は、有山優希、この世界の日本の大手企業の社長の娘、いわゆるお嬢様というやつ。

 何でそんな人がこんな普通の高校にいるかは謎。偏差値は高いけど公立だよな、ここ。2度目になるがなんでいんの?むしろ俺が知りたいくらいだ。

「で、何で有山さんは野球部に入ろうと思ったんですが?」

 と聞くと、彼女は頬を赤らめ恥ずかしそうに俺に言った。

「海野君が投げてるのが格好いいと思ったからかな」

 俺にも春がきたか。

用事で出せない週もありますが、基本は月曜日に出します

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