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悪が下す鉄槌  作者: AZAZEL
3/14

3話 悪の業

3話ですねぇ

頑張っていきたいですねぇ……嗚呼、テストがァ…面倒臭いです


まあ愚痴っててもあれなんで本編行きましょうか

夜になり街に静けさが舞い降りる

龍我と琴韻は準備を済ませアパートを出る、向かうは路地裏の薄暗いもう使われていない駐車場


目的地に到着する、よく目を凝らしてみると数人の男女が溜まっていた

そして…


「今粉袋渡しましたよね?」


「ああ、見えた…ありゃ本当みたいだな、仕事に入りますか」


「了解ッス」


龍我と琴韻はその集団へと近付いていく、そして龍我が声をかける


「なあお前ら、その粉って何処で貰えるんだ?」


「あぁ?んだよオッサン、これか?金払ってくれんなら教えてやってもいいぜ?」


「生意気な餓鬼だな、やっていいぞ」


「何奴生かしておけばいいッスか?」


「今の奴以外はヤって構わん」


その瞬間、龍我と話したていた男の隣に居た男の首が掻っ切られる

琴韻の右手にはサバイバルナイフがあった


「ひっ!何しやがるこの尼!」


「尼とは酷いッスね、これは私の趣味なんで口出ししないで下さいッス」


そう言いながら次々と切り付けていく琴韻、刺し…切り…刺し……悲鳴を上げながら逃げる女も背後から刺しにかかる、腰を抜かした男にも容赦無くその牙を立てる


河南 琴韻…切り裂き魔、60人以上を殺傷した犯罪経歴有り


「い、イカレてやがる!何なんだお前!」


「イカレてるってさお前、お似合いの言葉だな」


「ちょ、酷くないスか先輩…私まだ先輩よりはマシだと思うッスよ」


「否定出来ないのが居た堪れない」


龍我は銃を取り出し男へと突き付ける


「さてと、その粉…何処から貰ってきた?」


「い、言えば命は助けてくれるか!?」


「……まあ、今回は免除してやるよ」


「黒髪の女がこの粉は聖なる粉で服用すれば身も心も浄化されますって」


「……黒髪か、この前片付けてきたな」


「え、流石早いッスね」


そう、この男の言う黒髪の女とは龍我と耀が捕まえ拷問をかけた女の事である

つまり教団が麻薬を流しているという噂は本当のようだ


「ビンゴで本当だったのかあの噂」


「も、もういいか?そろそろそれ仕舞ってくれ」


「あ?おお、もういいぞ…ほら仕舞った」


「あ、ありがてぇ」


そう言って駐車場から歩いて出ていく男の背中を見る龍我


ドン!……


男の頭を銃弾が貫いた、何の言葉も発する事無く地面に倒れる


「俺が免除してやったのは辛い死に方をする事だけだ…生きて返すなんて一言も言ってないぞ?」


「うっわ〜、鬼畜ッスね先輩…でもそういうところ大好きッスよ」


「そりゃどうも、『回収屋』呼んどいて」


「もう呼んだッス」


「仕事が早いもんだな」


『回収屋』が到着、いつもの様に仕事をこなしていく様を見届ける龍我と琴韻


「これでやっとあの教団を叩けるな…あ、おいお前」


「はい、何でしょうか?」


「上に教団が麻薬を流してるって噂が事実だと伝えておいてくれ」


「分かりました、では失礼します」


トラックに乗り込み走り去って行く『回収屋』、残された龍我達は一旦帰宅した


「で、何でお前が俺の家に着いてくる」


「いいじゃないッスか〜、この後暇なんッスよ」


「別に家に来るのはいいが、明日は仕事無いから……明後日の朝には帰れ、絶対に」


「え、何かあるんスか?」


「まあ、ちょっとな…別に居てもいいが多分殺されるぞ」


「う〜む、気になるッスね」


「取り敢えず眠いから寝る」


「あ、おやすみなさいッス」


深夜遅くに帰ってきた為普段昼の仕事をしている龍我にとってはキツかったたのだろう、スグに眠りについた

因みに琴韻は龍我の寝顔をニマニマしながら眺めていたそうだ


翌朝


「おはようございますッス」


「ああ、おはよう…朝飯食うか?」


「頂くッス」


軽く朝食を済ませる二人…と、龍我が何かを思い出し


「あ、今日仕事無いとか言ったけど本部行かなきゃならんかった」


「報告ッスか?」


「そう……あ"あ"〜会いたくねぇ」


「そこまで絶望しなくても良くないッスか」


「俺あの人苦手なんだよ、なのに絡んでくるしさぁ」


「私もお供するッスよ、どの道暇なんで」


「あっそう、好きにしてくれ」


身支度を整えいつものオーバーコートを羽織り『悪人』達の本部へと向かう

『悪人』達の本部はビルの地下に設置されており業務用のトラックが出入りする入口付近にあるエレベーターで降りる


龍我が今から会いに行くのはその『悪人』達を束ねる言わばリーダー

やたらと龍我を気に入っている様なのだが龍我自身は迷惑でしかないらしい


という訳でそのリーダーが居る部屋の前まで来た訳で


「あぁ〜、入りたくねぇ」


「もう腹括って下さいッス先輩、報告はしなきゃいけない決まりなんスから」


「誰が決めたその決まり、ちょっと其奴ヤりに行く」


「そんなに嫌なんスか」


「出来ればと言うかもう二度と会いたくない」


「最初の頃一体何されたんスか……」


取り敢えず埒が明かないので琴韻が背中を無理矢理押す


「ほら先輩、行くッスよ」


「止めろお前、背中押すな」


「だって動かないじゃないッスか、ほら早く」


「分かった分かった、行くから押すな」


腹を括りドアを開ける、その部屋には黒い机に向かって書類を書いている一人の女性だけがいた


髪は腰下あたりまで伸びており色は黒…と言うより黒紫に近い黒色

顔はかなりの美人で体つきもかなり良い


「あら、龍我と琴韻じゃない…報告かしら?」


「はいそうッス」


「はぁ…そうですよ、これ宜しくお願いします紫雲さん」


この女性の名は姉崎(あねがさき) 紫雲(しおん)

二癖以上あるであろう『悪人』達を統括し纏め上げている人


琴韻の書類を手に取り次に龍我の書類を手に取るのだが、龍我の手から書類が離れた瞬間…紫雲が龍我の手を両手で握っていたのである


「えっと…何でしょうか?」


「いや何、暫く会っていなかったと思ってな…今夜共に夕食でもどうかな?」


「いやあの、実のところ明日あの人が帰ってくるので…少し難しいかと」


「ほう、アイツが帰ってくるのか…明日に支障が出ない時間には帰すさ」


「そういう問題じゃ無いんですよ……」


「心配するな、取って食ったり何てしないさ…ちゃんと場所は弁えるつもりさ」


「いやいやいや!何の話してるんですか!?」


紫雲はとにかく龍我相手ではグイグイくるのだ、その光景を初めて見る琴韻ですら分かる程に


「と言うか、つもり(・・・)なんスね」


「我慢が切れるかもしれないからね」


「あの…もう帰っていいですか?」


「ああ、悪いね…じゃあ今夜迎えに行くがいいか?」


「……はい」


龍我の方が折れてこの話は終わった、部屋から出た後…龍我の落ち込みっぷりが半端なかった


「はぁ……もう嫌だ」


「ま、まあまあ先輩!元気出してくださいッス!考え方を変えてみるッスよ…あんな美人さんに誘われる事なんてなかなか無いんスから、ね!」


「性格が美人じゃねぇ…」


「うぐっ…と、とにかく!ポジティブに行くッスよ!」


「まあ別に容姿はいいんだよ、性格はちょっと難ありだけどまだ大丈夫……一番問題なのは紫雲さんの職業病なんだよ」


「あー…それはどうにも出来ないッスね」


溜息をつく龍我を琴韻が励ましながら帰宅した





琴韻とは別れ、その日の夜


「さあ龍我、行くぞ」


「……はい」


ドアを開けるとスーツを着た紫雲が立っていた、いつも本部で見るより明らかに大人の雰囲気が出ていた


「俺スーツとか持ってないですよ」


「龍我はそのままでイイ、寧ろそれがイイ」


「このオーバーコートですか?」


「ああ、じゃあ行くぞ」


アパートの下に紫雲の車が止まっておりそれに乗り込む、暫く車を走らせた所にレストランが一件

なかなかマニアじゃなければ気付かないような場所に建っている為あまり人は居ない


「ここなら静かに二人で食事が出来るだろう」


「よく知ってますねこんな場所」


「まあな、偶に来るからな」


レストランで食事をしていると、突然銃声が鳴り響く


「ちょっと紫雲さん、暴発させないで下さい」


「いやいや龍我、今のは私の銃じゃないよ」


レストランの入口に武装した集団が立っていた

所謂強盗である


「おぉ、強盗ですか」


「あの糞共…私と龍我の時間を……」


「えっと…紫雲さん?」


ナイフに手をかけたので取り敢えず止めておく龍我、今の紫雲ならナイフ一本で強盗集団を殲滅しかねないが一応止める


「ちょ、紫雲さん今はまだ」


「おいテメェら!静かにしてろよ!」


強盗の一人が大声で言う

すると何故か紫雲と龍我の方へとズカズカ歩いてくる


「おいそこの女、テメェは俺らと来い…人質だ」


「……断る」


「あ?…うがぁ!?」


完全にキレた紫雲はナイフで男の首を掻っ切る、そしてその近くにいた男の喉元に投げる


「はぁ…もう面倒だな全く」


「な!お前ら動くなよ!」


「五月蝿い、静かにしてろ」


ドン!ドン!、龍我も銃を撃ち向こう側にいた強盗達の頭を撃ち抜いていく

紫雲も続いて発砲し最初に叫んでいた者以外全ての強盗は二人にやられていた


「な、何者なんだよお前ら!」


「『悪人』だよ……それ以前に私と龍我の時間をよくも邪魔してくれたね」


「や、やめろ!」


容赦無くナイフを男の太股に突き立てる、そして抉るように動かす


「ぎゃあぁぁぁぁ!!」


「五月蝿いよ」


そして喉にナイフを突き立て、完全に男の息の根を止めた







その後色々あったのだが落ち着いたので帰宅することにした二人、龍我宅の前で少し話をしていた


「ところで龍我、気分はどうだ?」


「え?気分ですか…別に何ともないですが、敢えて言うなら体が暖かいです」


「ふむふむ、そうか…他には?」


「……何入れたんですか」


「む?察しが早いな、自白剤だ」


龍我は額に手を当て大きく溜息をつく、何かしら仕掛けては来るだろうと思っていたのだがレストランでは何も無かった為怪しいと思っていれば


「やっぱり仕掛けてやがった」


「それでどうだ?気分が高揚したりしないか?」


「紫雲さん、残念な事に俺は媚薬類に対して完全免疫を持っているもので」


「何?そうだったのか、自白剤の出費が無駄になったな…まあいつか使うか、しかし何故だ?」


「どっかの誰かさんに昔散々飲まされたからですよ」


「チッ、またアイツか…私の邪魔ばかりしおって」


ずっと出てきている皆が『アイツ』や『あの人』と呼ぶ人物の話は近い内に

龍我はその人に散々、飽きる程に媚薬類を飲まされてきた…錠剤・液状・蒸気など様々な方法で


何故そこまでされたか、勿論その人物が龍我を溺愛…凄まじいまでの偏愛…そして狂愛しているからこその話


「はぁ…ご飯ありがと御座いました」


「ああ、ではまた今度」


紫雲は車に乗りこみ帰って行った、それを見送り自宅へ戻る…その日はスグに眠りについた

またお読みいただき有難うございます

次回からあの人が登場して話きます、レギュラーかなぁこの人


しないと撃たれそうなので多分レギュラーになると思います…では

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