1話
連載増やしてしまった。
百合な恋をしてみたい、小説書きだとなおよし!
とまあ、そんな作者の妄想を詰め込んだお話です。
とあるアパートの一室。私は原稿用紙に向かっている。テーブルの反対側にいる彼女は、パソコンに向かって百面相してる。私たちにとっては毎日恒例の時間である。平日なら翌日の準備を終えた後寝るまでの時間。休日ならそれに加えて午後いっぱい、ご飯を作る時間まで。まあ多少出かけたりもするし休憩もちゃんと挟みますよ。あ、学校の宿題とかじゃないです。いやまあ、無くはないんだけどこっちが優先って感じで……気分転換ですることはある、かな??
「……ねぇ爽香」
ところで私は今とても真剣に悩んでいます。原稿用紙は余白まで文字で埋め尽くされてる。ふぅ……。
「なに?」
「……ロリ巨乳でドジっ子って、どう思う?」
「ん? 灯歌のこと? もちろん愛してるよ」
「ち、違うって! 小説の話!」
そうです小説書いてるんです! 全く、このタイミングで話してるんだから当たり前でしょ! 私はロリでも巨乳でもドジっ子でもないですー!
「そうなの? 灯歌まんまじゃない。絶対可愛いわ」
「違うし! それにこの子は黒髪でポニーテールなの!」
ちなみに私は茶髪の三つ編みで、爽香は黒髪ストレート。そうだな〜、このキャラを入れるとしたら……
「そう! あと甘えん坊で〜、時々ツンが入って〜、動物とお話出来る能力があって〜、」
「やっぱり灯歌じゃない」
「違うの!」
私ってば変なとこで細かいんですね。今原稿用紙に向かってるのはそういうこと。サイトであげるのは原稿用紙の上にしっかり自分が納得いくものが書けたら、その時にはパソコンを使います。内容は百合。爽香の方は、ハーレム物がおおいかな、ラノベっぽいの。
爽香が眼鏡を外して、うーんと腕を伸ばしてます。かれこれ1時間は経ったかな。私もちょっと疲れちゃった。休憩しよっと。
と、いうわけで爽香に後ろから抱きつきます。
「ふぅ〜……」
「背中に柔らかいものがっっ」
「いつものことでしょ」
「おっぱいには夢と希望が詰まってる!」
「それも毎日聞いてる〜」
「揉ませろ!」
「ちゅーしてくれるならいいよぉ〜」
そして、私たちは付き合っています。同棲中です。女の子同士だけど、爽香の中身は完璧におっさんです。
時々実は男の子だけど性転換しちゃった子なんじゃないかって本気で疑います。
「よし来た、明日も休みだしな! ベッド行くか!!」
爽香がクルッと振り返って、正面から抱きついてくる。彼女は狼です。
「ちょっと、まだ執筆中でしょ?……んっ」
「……灯歌が誘ったんだから文句言わないの」
「別に誘ってない〜」
「でも、シたいでしょう?」
ゔっ。私は爽香の囁きボイスにとっても弱いです。何度聞いても慣れません。ドキドキしちゃいます。
爽香の言う通り明日もおやすみだし……いっか。
「ん、だっこ」