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劇的ビフォワーアフター



1-6 劇的ビフォワーアフター



ワラワラと寄って来た女達にあっという間に裸に剥かれ軽く泣きそうになった私。



そう、ここは湯殿。



「まぁ、とっても綺麗な肌ですこと。」


「きめも細かくてしっとりと手になじみますわ~」


「バストが少しもの足りないかしら。」


「そんなこと、これからいくらでも大きくなりますわぁ~陛下に育ててもらえばよろしいのよ」


「それもそうですわねぇ~」



うふふふ


おほほほ




・・・・・・勘弁してくださ~い(泣)。



そんなウスラ寒い会話をしながら抵抗する私をなんなく押さえ込み、触りまくる・・・いや、磨きまくる女達。



湯舟に落とされ瞬く間に救い上げられ今度は身体に変なオイルを塗り込められる。



いい匂いのこの液体は香油というものらしい。



甘い甘い香油の匂い。



精神的疲労と甘い香油の匂いにボーとなった私は湯殿から部屋に戻った後もはしばらく放心していた。



何か、大切なものを失った気がする・・・(哀)



そんな落ち込む私にかまうことなく今度はサラが手早く服を着せていく。



髪を結わえられ軽く化粧を施され・・・





そして鏡の前には見知らぬ女の子。



・・・誰っ?


ボーとする頭で考えた。


「お綺麗ですわ、マシロ様。」


うっとりとしたサラの声。



・・・ってこれ私ぃ~!!?




顎が外れるくらい驚いた。っていうかむしろ外れても構わない。



私が瞬きすれば鏡の向こうの女の子も瞬きをする。右向けば右向くし左向けば左向く。


生やしっぱなしの凛々しかった眉は女性的なラインに。淡く施された化粧。緩く結い上げられた髪にはエメラルドグリーンの髪飾りがつけられ、どこをどうみても自分とは思えない可憐な乙女っぷり。



It's ミラクル!!


竹刀片手にしばくぞこぉらぁ~とか言うような人物にはとうてい見えない。

例えて言うならお花畑で花の冠作ってそれをかぶってうふふふっと動物達と戯れていても違和感を感じさせないような・・・


まあ、とにかくいつもの自分とは掛け離れた自分が鏡の中に居たわけで。


「これ、私ぃ!?」


マヌケな声でサラに確認してしまいまた。


「ええ、とてもお似合いですわ。」


そう言われつつ促された姿見の前。





薄い生地を幾重にも重ねたストンとしたシルエットのドレス。踝まで隠れるくらいのロングスカートにもかかわらず微妙な透け感がなんともエロくさい。胸元も大きく開いていてネックレスがジャラジャラ、ない胸が強調されてる


・・・って胸があるぅ!?


どんな技を使ったんだろう?究極の寄せて上げて戦法!?


奥さん、谷間がありますよ!!


生まれてこのかた自分の胸に谷間を見たことは初めてである。



そして全体をもう一度眺めて。



なんていうかエッロ~



改めて実感。



「あの~サラさん。これは一体?」


この展開についていけない私。


しかし、私の問いには答えずサラは、これで仕上げです、と私の剥きだしの肩に長めのストールをかけた。



このストールのおかげでエロさは激減。



助かったぁ~と正直思った。



「上出来ですわ。可憐さの中にもそこはかとなく漂う色気。男心を刺激する、そう、これぞまさにチラリズム!!」


ガッツポーズのサラ。


男心を刺激するとか、これぞまさにっチラリズムって・・・


私にそんな格好させる意味がわかんねぇ~



テンション下がり気味の私、テンション鰻上りのサラ。




「これで陛下もイチコロですわっ!!」



あっそう。陛下もイチコロですか。良かったですね。



・・・って


イ~ヤ~。



なんか、なんでこんな格好することになったのかわかっちゃった。



「来るんですか?奴が。」


「ええ、いらっしゃいますよ。」



「・・・・・」


「・・・・・」


「・・・脱ぐ」


「えっ・・・?」


「今すぐ着替えるっ!!」



こんなひらひらジャラジャラでアイツに勝てるかっつうの。


こんなところに放り込みやがって。一発どころじゃなく数発殴ってやらなきゃ気がすまん。



「は~な~せぇ~」


着替えると言って暴れる私を部屋に乱入してきた厳つい兵士がとり押さえた。



ぐぉ~は~な~せ~


負けず抵抗を続ける私。しかしその抵抗は長くは続かなかった。


すぐ近くで冷気を感じたのだ。



「マ~シ~ロ様ぁ?折角の御髪がぐちゃぐちゃですわ。それ以上駄々をこねますとこの腕ポッキリおりますわよ。」



掴まれた腕がぎしっと鳴った。


うすら寒い笑顔。目が完全に笑ってない。


っていうかこの人マジだ。


「ご、ごめんなさい。」




「クスっわかってもらえて良かったですわ。」


・・・・


大人しくなった私に満足げな顔のサラ。



こっえ~


腕に残った指の痕を見てこの人には逆らえないと強く思った私であった。



その後、乱れた髪をもう一度直され服を整えられて借りてきた猫のように大人しくサラから王を部屋へ迎えいれる時の作法を叩き込まれたわけであるが・・・


王の入出時には扉が完全に閉まるまで顔をあげてはなりません・・・と言われれば


よし、なら私には奴の足しか確認できないわけだから初めの一撃はスネ蹴りローキックで決まりだな、とか


陛下に決して逆らってはいけません、と釘をさされれば、


従うふりして溝内にエルボーもいいかも


だとか・・・



とにかく奴に一矢報いるために頭をフル回転させた。



ちなみに寝所での云々の話しは軽く聞き流した。



だってそれは有り得ないから。



サラはどうやら私を正妃候補だと思っているようだけど。


私とアイツの関係は罪人と捕縛者だ。決してアッハンウッフンの関係にはならない・・・と思う。


それにアイツ、女には不自由しませんって感じだしね。





十人並みの私は完全に安全圏なわけでその辺の心配はするだけ無駄なわけだ。



よっしゃギャフン(死語?)言わしたる!!



迎え撃つ気満々でその時を待っていた私だけど・・・


・・・・・


しかしながら奴が来ない。



・・・おい、来るんなら早く来いよ。



気を張って待つのにも限界が来ていた。



サラはというと、私、様子を見てきますわ、と部屋を出て行ったきり戻らない。



可憐な格好に似合わない胡座をかきベッドの上から据わった目で扉をみつめる私。



・・・・・


・・・・・・


来ねぇ~



お前は宮本武蔵かっ。どんだけこの私を待たせる気だぁ~



ってことは私が小次郎?それってなんか嫌。やっぱり小次郎より武蔵がいいよなぁ~なんてどうでもいいことを考えつつベッドに仰向けになり天井を見ていると急激に眠気が襲ってきた。


なんだかんだでけっこういい時間だと思う。



早寝早起きがセオリーの私の身体は22時ジャストで電源OFFになる。ちなみにONは4時だったりするわけで・・・私は今非常に眠いわけで・・・



ZZZZ・・・



いつの間にやら夢の中・・・


眠りに入った私をどうか責めないでほしい。





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